1986 Fiscal Year Annual Research Report
環境変化にともなう鉱物のマクロ及びミクロ構造の研究
Project/Area Number |
61302029
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
西田 孝 千葉大, 教養部, 教授 (40012405)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
末野 重穂 筑波大学, 地球科学系, 助教授 (30110513)
田賀井 篤平 東京大学, 理学部, 助教授 (40011738)
堀内 弘之 東京大学, 理学部, 助教授 (80029892)
武田 弘 東京大学, 理学部, 教授 (50011523)
井上 厚行 千葉大学, 教養部, 助手 (30150270)
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Keywords | 結晶組織 / 結晶構造の変化 / ドメイン構造 / EXAFS法による局所構造 / 結晶形と表面構造 |
Research Abstract |
本研究は、マクロな結晶形や鉱物組織、ミクロな結晶構造の対称性、欠陥離溶等の両面から環境変化にともなう鉱物生成の履歴を明らかにするのが目的である。本年度は、対象物や手段は異なるが目的を同じくする各分担者が集まり、12月4日,5日の二日間にわたり、研究討論会が開かれた。各分担課題における成果問題点及び今後の研究課題について発表と討論が行われた。以下に各分担者の成果について記す。 1.LaNb【O_4】の一軸応力下におけるドメインスィッチングの観察(中性子飛行時間法という新実験法により、ラウ工法による多数の反射を同時測定することにより、特殊条件下の実験が可能となった。 2.EXAFS法による固溶体のミクロ構造の研究(X線吸収原子配置の対称性や電子状態を明らかにした) 3.合成含Mn phlogopiteのMnの局所構造の研究(合成した試料につきEXAFS分光法によりMn-O,Fの原子間距離、配位状態を明らかにした) 4.ペグマタイト中における鉄珪酸塩鉱物の生成の研究(プロト角閃石について)5.始源的物質より加熱分化によりできた鉱物の研究(隕石中の鉱物の化学組成、組織欠陥より再結晶化説を提唱) 6.微小結晶の結晶面指数の決定(S.E.M.写真よりパソコンにより計算可能となる) 7.生成環境下での結晶の成長と組織の研究(コレステロール水化物の生成を人工的にコントロールし、顕微鏡下で観察) 8.石英の結晶度と組織についての研究(異った組織を持つ石英についての結晶度の新しい指標と分類をX線の粉末法によるピークで定量) 9.X線ラインプロファイル-その解析法について(粉末法によるX線ピークの歪み、粒度等による精密解析) 10.混合層鉱物の変換機構の研究(続成作用における3八面体型スメクタイトから緑泥石へ至る反応系外の解明)11.カルシライトの多形の研究(ドメイン構造をとる高温型の合成と構造解析)以上、本年度の成果をふまえ、来年度の研究討論会に向けて、さらにそれぞれの分担研究を発展させる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Takashi Nishida: Jour.of the Coll.Arts and Sciences,Chiba Univ..B-19. 35-43 (1986)
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[Publications] W.D.Keller: Clay and Clay Minerals. 34-2. 187-197 (1986)
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[Publications] Hiroshi Takeda: Mem.Natl.Inst.Polar Res.,Spec.Issue. No-41. 45-57 (1986)
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[Publications] Hiroshi Takeda: Proc.Lunar Planet.Sci.Conf.16th,in J.Geophys.Res. 91. 355-363 (1986)
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[Publications] A.J.Schultz: Jour.of Solid State Chemistry. 65. 6-12 (1986)
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[Publications] Hiroyuki Horiuchi: American Mineralogist. 72. (1987)