1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61302088
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤・進 ススム 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (10025827)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 大学 山口大学, 教育学部, 講師 (30183982)
津田 敏隆 京都大学, 超高層電波研究センター, 助教授 (30115886)
深尾 昌一郎 京都大学, 超高層電波研究センター, 教授 (30026249)
松野 太郎 東京大学, 理学部地球物理学教室, 教授 (40037172)
廣田 勇 京都大学, 理学部地球物理学教室, 教授 (70025485)
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Keywords | 中層大気 / 超高層大気 / MAP@MAC / 内部重力波 / 乱流 / 大気間力学的結合 / Radio Acoustic Sounding System / 赤道レーダー |
Research Abstract |
所期の5課題について各々観測・データ解析及び理論的考察を遂行する一方、各種研究集会の主催・後援を行い研究の総合化をはかった。当研究グループが昭和63年度に関与したものは「第4回MSTレーダー国際ワークショップ」(課題1〜5;11月;京都)、「赤道レーダー懇談会」(同5;通算6回;京都大学)、「第3回大気圏シンポジウム」(同1〜5;2月;宇宙科学研究所)、「STE研究会」(同1、2、5;9月;東京)の他 「大型レーダー国際学校 (ISAR)」(課題1〜5;11月;京都)等である。各課題毎に得られた主な成果は以下の通りである。(課題1)水平風速変動の鉛直スペクトルを解析し重力波の鉛直波数-3乗則が普遍的に成り立つこと、並びにその普遍性の変動度を解明した。これにより重力波が上方に伝搬する際至る所で次々砕波し、運動ストレスと乱流の生成に寄与していることが明確に示されたと言える。(課題2)MVレーダーの1年間の観測データを解析し、中緯度アジア地域における電離圏電子密度、イオン/電子温度、イオンドリフト速度の平均構造を初めて明らかにし、欧米地域との有意な差異が指摘された。(課題3)RASS装置の改良を進め観測分解能の向上をはかる一方、音波面からのレーダー電波散乱機構についての考察を深め観測精度を明らかにした。(課題4)中層大気と対流圏及び超高層大気との結合作用の具体的メカニズムが確認された。特に音波・重力波の超高層大気への伝搬過程、中層大気上端での重力破砕波による粘性が熱圏以高に及ぼす影響について観測結果に基づきモデル化された。(課題5)地上から超高層大気迄を一気に測定可能な超大型レーダーを赤道域に建設するために伴なう諸問題をとりあげ、工学・理学の両側面から検討を重ね、最適システムの設計を行った。更にこのレーダーを核とする赤道大気の新しい総合的研究についての展望を得た。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Shoichiro Fukao.: Journal of Atmospheric and Oceanic Technology. 5. 57-69 (1988)
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[Publications] Shoichiro Fukao.: Geophysical Research Letter. 15. 768-771 (1988)
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[Publications] Mamoru Yamamoto.: Physica Scripta. 37. 645-650 (1988)
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[Publications] Toshitaka Tsuda.: Journal of Atmospheric Science. (1988)
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[Publications] Toru Sato.: Radio Science. (1989)
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[Publications] Manabu D.Yamanaka.: Pure and Applied Geophysics. (1989)