1986 Fiscal Year Annual Research Report

超微量元素定量のための予備濃縮法に関する研究

Research Project

Project/Area Number	61303007
Research Institution	Kanazawa University
Principal Investigator	寺田喜久雄金沢大, 理学部, 教授 (50019460)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	室住正世室蘭工業大学, 工学部, 教授 (50002811) 西川泰治近畿大学, 理工学部, 教授 (10088312) 鈴木信男東北大学, 理学部, 教授 (10006025) 黒田六郎千葉大学, 工学部, 教授 (50009198) 赤岩英夫群馬大学, 工学部, 教授 (60008414)
Keywords	協同効果溶媒抽出法 / 合成キレート樹脂 / キレート試薬担持金属捕集剤 / 二分子膜会合体 / 浮選分離法;ランタノイド元素 / 細管等速電気泳動法 / 超微量元素予備濃縮法
Research Abstract	1.溶媒抽出法による分離濃縮効率の向上: 金属キレートの抽出分配比は、協同効果を用いると向上するが、一般に選択性が低下し分離効率は悪くなる。ランタノイド元素のβ-ジケトン-ベンゼン抽出系に、1,10-フェナントロリンを加えた協同効果抽出では、分配比の向上と、選択性の向上の両効果がみられるという全く新しい知見が得られた。 2.イオン交換法による濃縮分離法: 微量金属イオンの吸着材料として、合成高分子,天然高分子,無機多孔体などの母材に、種々のキレート試薬を固定化もしくは担持させた材料が設計開発され、ガリウム,インジウム,モリブデン,アンチモンなどのレアメタルの濃縮分離に用いられた。又、クロルメチルポリスチレンで被覆したシリカゲルにイミノニ酢酸のようなキレート試薬を導入して、微量の銅,亜鉛,カドミウムなどを迅速に濃縮する方法が開発された。 3.濾紙及び膜による濃縮分離法: 長鎖アルキル基を有するEDTA誘導体を保持させた複合会合体(二分子膜会合体)を形成させ、膜表面での銅イオンの捕集したのち、共沈分離する方法について検討が行われ、そのメカニズムが明らかにされた。又、EXPAPIER F-2を用いて、トリウム,ジルコニウム,スカンジウム,ランタノイド元素を予備濃縮し、酸による分別溶出を行うことにより、希土類鉱物中のトリウム,アルミニウム中のスカンジウムとジルコニウムの濃縮分離が可能となった。 4.吸着現象及び電気泳動法を用いる濃縮分離法: 陽イオン性界面活性剤を用いる水中懸濁物の浮選分離,XAD-2,DEAE-セファデックスA-25を用いるフミン錯体の吸着分離法が確立された。又、非水系細管等速電気泳動法を用いる金属クロロ錯体、及びクロロ錯体への配位子置換による分離法が詳細に検討された。

Research Products

(13 results)

All Other

All Publications (13 results)

[Publications] Yasoo ITO: Analytical Sciences. 2. 43-46 (1986)
[Publications] Takahiro KUMAMARU: Analytica Chimica Acta. 181. 271-276 (1986)
[Publications] 中田文夫: 分析化学. 35. 439-445 (1986)
[Publications] Rokuro KURODA: Fresenius'Zeitschrift fur Analytische Chemie. 324. 43-46 (1986)
[Publications] Toshishige M.SUZUKI: Analytical Sciences. 2. 391-392 (1986)
[Publications] Shigeto NAKAMURA: Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry. 99. 145-152 (1986)
[Publications] Masatoshi KUBOTA: Analytical Sciences. 3. 45-48 (1987)
[Publications] Masae MATSUI: Analytica Chimica Acta. (1987)
[Publications] 笹岡伸光: 分析化学. 36. (1987)
[Publications] 平出正孝: 分析化学. 36. 219-221 (1987)
[Publications] 藤野治松井正和: 分析化学. 35. 657-661 (1986)
[Publications] 室住正世: 分析化学. 35. 759-765 (1986)
[Publications] 寺田喜久雄日本分析化学会編: "分析化学実験ハンドブック 5章分離と濃縮 7,プレコンセントレーション" 丸善株式会社, 570 (1987)

1986 Fiscal Year Annual Research Report

超微量元素定量のための予備濃縮法に関する研究

Principal Investigator

寺田 喜久雄 金沢大, 理学部, 教授 (50019460)

Research Products

[Publications] Yasoo ITO: Analytical Sciences. 2. 43-46 (1986)

[Publications] Takahiro KUMAMARU: Analytica Chimica Acta. 181. 271-276 (1986)

[Publications] 中田文夫: 分析化学. 35. 439-445 (1986)

[Publications] Rokuro KURODA: Fresenius'Zeitschrift fur Analytische Chemie. 324. 43-46 (1986)

[Publications] Toshishige M.SUZUKI: Analytical Sciences. 2. 391-392 (1986)

[Publications] Shigeto NAKAMURA: Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry. 99. 145-152 (1986)

[Publications] Masatoshi KUBOTA: Analytical Sciences. 3. 45-48 (1987)

[Publications] Masae MATSUI: Analytica Chimica Acta. (1987)

[Publications] 笹岡伸光: 分析化学. 36. (1987)

[Publications] 平出正孝: 分析化学. 36. 219-221 (1987)

[Publications] 藤野治 松井正和: 分析化学. 35. 657-661 (1986)

[Publications] 室住正世: 分析化学. 35. 759-765 (1986)

[Publications] 寺田喜久雄 日本分析化学会 編: "分析化学実験ハンドブック 5章 分離と濃縮 7,プレコンセントレーション" 丸善株式会社, 570 (1987)

寺田喜久雄金沢大, 理学部, 教授 (50019460)

[Publications] 藤野治松井正和: 分析化学. 35. 657-661 (1986)

[Publications] 寺田喜久雄日本分析化学会編: "分析化学実験ハンドブック 5章分離と濃縮 7,プレコンセントレーション" 丸善株式会社, 570 (1987)