1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61304017
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
林 真二 鳥取大学, 農学部, 教授 (90032052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
傍島 善次 京都府立大学, 農学部, 教授 (80046408)
杉浦 明 京都大学, 農学部, 教授 (00026379)
細井 寅三 静岡大学, 農学部, 教授 (60022034)
岩政 正男 佐賀大学, 農学部, 教授 (40039334)
石原 愛也 岩手大学, 農学部, 教授 (20011827)
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Keywords | 果樹 / 遺伝資源 / 自家和合性日本ナシ / 大量繁殖 / 組織培養 / MS培地シュート / クローン培養茎頂の凍結保存 |
Research Abstract |
果樹の遺伝資源の収集・保存とその利用に関する研究を行ない、昭和63年度に次の成果をあげた。 1.自家和合性日本ナシ'おさ二十世紀'を母本とする自殖および交雑第1代より、自家和合性と黒斑病抵抗性を合せもち、さらに果実のすぐれる有望系統を18個体選抜した。また収集した野生ナシより、耐乾性と耐湿性のすぐれた系統を選抜し、その大量増殖方法を確立した。 2.リンゴのクローン培養茎頂の凍結保存法の確立のため、使用するクローン培養シュートの老若と凍結抵抗性を調べた。培養日数30〜50日のシュートがすぐれることを明らかにした。また凍結媒液と融解後の培養に用いる培地についても検討した。 3.生食用カンキツおよび香酸カンキツの品種改良のため、導入外国品種を用いて交雑を行なった。生食用カンキツでは清見タンゴールとカラとの交雑で1個体、フエアチャイルドとの交雑で2個体有望なものを選抜した。香酸カンキツでは、ユズや花柚の単胚種子を選び育成中である。 4.In Vitro におけるクリの増殖と発根について検討した。新梢伸長を良好にする培地は、MS1/2〜1/4、BA0.05〜0.1ppm、MS培地組成中の貯蔵液1中のN濃度を下げるとよいことを認めた。新梢の発根には、発根処理後、ホルモンフリーのMS低濃度培地あるいは蔗糖と寒天のみの培地が適した。 5.カキの既存品種間の交雑で得た実生群について、葉のアイソザイムの遺伝解析を行なった。またカキのカルスから個体再生のための培養条件を検討し、MS(1/2NO_3)培地にZEA10μM+IAA0.1μM、12時間日長が最もすぐれることを認めた。 6.モモの優良台木大量繁殖のための組織培養条件について検討した。シュート増殖・伸長にはMS1/2培地にBA0.5ppm、IBA0.01ppmを加えた培地がすぐれ、発根には発根処理後150ppmフロログリシン添加MS1/2培地がよかった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Banno,K.;Tanabe,K.;Hayashi,S.: Plant Tissue Culture Letters.5(2). 87-89 (1988)
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[Publications] Tao,R.;Murayama,H.;Moriguchi,K.;Sugiura,A.: Hort Science. 23(6). 1055-1056 (1988)
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[Publications] 村山秀樹,田尾龍太郎,田中辰美,杉浦明: 園芸学会雑誌. 58(2). (1989)
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[Publications] Jing-Tian-Ling,;Nobumasa Nito,;Masao Iwamasa.: Scientia Hortical. (1989)