1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61420035
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岡村 甫 東大, 工学部, 教授 (30010664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
出雲 淳一 東京大学, 工学部, 助教授 (50183166)
前川 宏一 東京大学, 工学部, 助教授 (80157122)
上田 多門 東京大学, 工学部, 助教授 (00151796)
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Keywords | 構成則 / コンクリート / 鉄筋コンクリート / 有限要素法 / 引張剛性 / 応力伝達 / 弾塑性破壊 |
Research Abstract |
温度環境制御装置およびサーボ型アクチュエータの制御システムを開発し、以下を示すコンクリートおよび鉄筋コンクリート構成則構築に必須の情報を得るとともに、構造解析に使用できる構成方程式の提案を行った。 〔無筋コンクリートの構成方程式〕 (1)高温環境にある若材令コンクリートの1軸引張実験を行い、引張強度の載荷速度依存性を明らかにした。 (2)繰り返し応力を受けるコンクリートの変形挙動は、可逆変形を代表する弾性剛性のみが繰り返しの影響を受けるとして統一的に記述できることが判明した。この事実に基づき、繰り返し履歴を考慮した弾塑性破壊構成式の導出を行い、実験結果を精度良く予測することが可能となった。 〔鉄筋コンクリートの構成式〕 (1)繰り返し応力下におけるコンクリートの引張剛性を、初めて実験的に明らかにするとともに、繰り返し構成モデルの提案を行った。 (2)ひびわれ間のコンクリートの挙動を、ひびわれ直交方向の平均ひずみで記述する構成式を見出し、弾塑性破壊則に則って統一的に記述した。 (3)繰り返し応力下におけるコンクリートひびわれ面での応力伝達構成式を、新たに導入した接触面密度の概念で統一的に記述することに成功した。 (4)以上のミクロレベル構成式を組み合せた鉄筋コンクリートのマクロレベル構成方程式を導出し、個々のミクロレベル構成式が果たす役割について総合的に把握することができた。 以上の成果の一部は、本年8月、オランダで開催される鉄筋コンクリートの有限要素解析に関するシンポジウムにおいて、基調報告として発表される予定である。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 川上泰司,宮原長久,前川宏一: 土木学会第41回年次学術講演会講演概要集 第5部. 297-298 (1986)
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[Publications] 宮原長久,川上泰司,前川宏一: 土木学会論文集【V】第378号. 249-258 (1987)
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[Publications] 李宝禄,前川宏一: コンクリート工学論文.
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[Publications] Li,B;Maekawa,K.: International Colloguium on"Computational Mechanics of Concrete Structures",IABSE.
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[Publications] 島弘,周礼良,岡村甫: 土木学会論文集【V】第378号. 165-174 (1987)
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[Publications] 島弘,周礼良,岡村甫: 土木学会論文集【V】第378号. 213-220 (1987)
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[Publications] 玉井真一,島広,出雲淳一,岡村甫: 土木学会論文集【V】第378号. 239-247 (1987)
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[Publications] 出雲淳一,島弘,岡村甫: コンクリート工学論文.