1987 Fiscal Year Annual Research Report
セラミックス繊維強化金属複合材料のキャラクタリゼーション
Project/Area Number |
61420040
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
井形 直弘 東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (00010744)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
湯本 久美 東京理科大学, 工学部, 助手 (50103073)
香山 晃 東京大学, 工学部, 助教授 (80092203)
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Keywords | PCS SiC繊維 / SiC / Al複合材料 / 内部摩擦 / 会振巾依存性 / 会同温度依存性 / 会周波数依存性 |
Research Abstract |
本研究ではセラミックス繊維強化金属複合材料のキヤラクタリゼーションを内部摩擦測定によって行ないその特性を識別することを目的として行なっている.試料としてはPCSーSiC/Al系複合材料を用い,測定方法としては周波数可変内部摩擦測定装置を用い,10^<-4>〜10Hzの範囲内で内部摩擦の測定を行なった.試片は複合材料より1×4×45〜60mm^3の試片形状のものを切出した. 主として応力振巾依存性,温度依存性ならびに周波数依存性を明らかにした. 振巾依存性については純Alと比べ振巾非依存領域から振巾依存領域に入る離脱応力は複合材料の方が大きく,また振巾依存内部摩擦は複合材料の方が小さかった. これはSiCよりAlマトリックスの方へ過剩C,N,Oなどの原子が製造過程で拡散してゆくためと考えられる. 温度依存性については1Hzで550°K,0.08Hzで530°Kにピークがみとめられるが,これは粒界緩和ピークであると考えられる. その活性化エネルギーは2.1eVでありAl中の自己拡散の活性化エネルギーよりわづか大きい. また複合材はピーク高さが小さかったがこれは粒界への不純物拡散によるものと考えられる. 周波数依存性については10〜10^<-3>Hzの間で測定した場合,そのままの状態では0.07Hzにピークがみとめられたが773°K1hrの熱処理により消滅した. 773°Kでは電顕観察より界面反応がみとめられており,これは界面近くの転位構造が関係しているものと考えられる. またヤング率の測定よりSiCの結晶値/アモルフアスの間の状態を知ることができる.現在,SiCの容積率依存性,方向性依存性が測定されそれよりSiCのヤング率が求められているがPCS系のヤング率は完全結晶のそれと比べて低い値が得られている.
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[Publications] 斉藤俊太郎,酒井司,佐東信司,手塚英志,香山晃,井形直弘: 日本金属学会昭和63年度春期講演大会講演概要. 283 (1988)
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[Publications] H.Tezuka, S.Saito, A.Kohyama and N.Igata: Abstract: 3rd Int,Conf.on Fusion Reactor Materials′, Karlsruhe Oct4-8,1987. 103 (1987)