1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61420051
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
山下 久直 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (00051839)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真壁 利明 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (60095651)
沢 孝一郎 慶應義塾大学, 理工学部, 助教授 (10051674)
玉河 元 慶應義塾大学, 理工学部, 客員教授 (90022970)
天野 弘 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (90050963)
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Keywords | 液体の破壊前駆現象 / 直鎖状飽和族液体炭化水素 / 純水 / 発光 / 全路破壊 / 極性効果 / ストリーマ形状 / ストリーマ進展速度 |
Research Abstract |
1.試料液体及び実験方法 本年度実験に用いた試料液体は、直鎖状飽和族液体炭化水素として前年度に決定したnーヘキサン、nーデカンの他にnーペンタン、nーヘプタン、nーオクタン、nーノナンを追加し、破壊前駆現象に及ぼす直鎖の長さの影響について実験を行なった。純水については、前年度用いた1MΩ/cmの純度を18MΩ/cmまで変化させ、純度及び流速の影響について実験を行なった。実験方法としてはイメージコンバータカメラを用いた発光の流し撮りと、シュリーレン法による破壊前駆密度変化の進展の観測を行い、それぞれ同時に前駆電流の測定をも行った。 2.直鎖状飽和族液体炭化水素 (1)負針:発光開始電圧は直鎖が長くなるにつれ上昇した。破壊遅れ時間は直鎖が長くなるにつれ短くなったが、全路破壊電圧は直鎖の長さによらずほぼ同じであった。破壊前駆ストリーマの形状はブッシュ状でステップ的に進展し、その進展速度は亜音速であった。 (2)正針:発光開始電圧と全路破壊電圧には差が見られるが、直鎖が長くなると同値を示した。また、全路破壊電圧は直鎖の増加と共に上昇するが、電圧に対する破壊特性の傾きは緩やかになった。nーペンタンからnーへプタンまでの破壊形状には針先部分にブッシュ状を持つ場合と持たない場合の2種類が存在したが、nーオクタンからnーデカンまでの破壊形状はトリー状のみであり、直鎖が長くなるほど放射的になった。 3.純水 純水の純度および流速を上げると発光パルスの数およびその波高値が減少した。絶縁破壊時の発光形状には純度および流速による影響が見られず、ほぼ同様であった。
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[Publications] H.YAMASHITA;et.al.: IEEE TRANSACTION ELECTRICAL INSULATION. Vol.23ー4. 739-750 (1988)
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[Publications] 安藤忠明 他: 昭和63年電気学会全国大会放電・絶縁材料合同研究会資料 EDー88ー124 EIMー88ー102. 79 (1988)
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[Publications] 加藤幸一 他: 昭和64年電気学会全国大会講演論文集 No.343. (1989)
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[Publications] 増山隆雄 他: 昭和64年電気学会全国大会講演論文集 No.346. (1989)
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[Publications] 伊藤充浩 他: 昭和64年電気学会全国大会講演論文集 No.347. (1989)