1986 Fiscal Year Annual Research Report
B-B細胞間相互作用に於ける自己Ia認識分子の適応分化
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61440037
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜岡 利之 阪大, 医学部, 教授 (60028529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 史郎 大阪大学, 医学部, 助手 (80127208)
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Keywords | B-B細胞間相互作用 / B細胞刺激因子 / 主要組識適合性抗原(MHC) / I-A領域遺伝子産物 / I-E領域遺伝子産物 / 自己MHC認識特異性 |
Research Abstract |
1)我々はB細胞刺激因子B151-TRF2の作用による多クローン性B細胞分化過程に自己I-A抗原の認識を介したB-B細胞間相互作用が介在している事を明らかにしている。そこで、もう一つのI領域遺伝子産物であるI-E抗原の機能を解析する目的で、F1B細胞の親脾細胞monolayerによる分画及び、放射線照射混合骨髄キメラによるB細胞の自己認識特異性の適応分化の実験系で、I-E抗原認識特異性を示すB細胞亜集団の存在の可能性を検討した。その結果、I-E抗原認識特異性を示すB細胞の存在は認められなかった。2)B151-TRF2応答性B細胞の自己I-A抗原認識特異性は免疫グロブリンにより担われているのではない事が明らかにされた。最近リンパ系細胞間の結合にLFA-1分子が重要な役割を果たす事が報告されている。そこで抗-LFA-1抗体のB151-TRF2応答性に及ぼす効果を検討したが、何等阻害効果は認められなかった事より、LFA-1分子は自己I-A認識過程には介在していない事が明らかとなった。3)自己I-A認識受容体に対する特異抗体を作成する目的で、受容体を欠損している(CBA/N×B10.BR)F1雄マウスに正常(CBA/N×B10.BR)F1雌マウスB細胞で過免疫を行ない、ハプロタイプ特異的にB151-TRF2応答性を阻害する抗体を含む抗血清を得た。現在単クローン抗-自己I-A抗原認識受容体抗体産生株の樹立を進めている。4)B細胞の自己I-A抗原認識特異性は放射線耐性の宿主の環境因子によっては決定されず骨髄細胞のB細胞への成熟過程に共存する骨髄細胞のH-2型により決定される。そこで如何なる細胞が自己認識特異性を決定しているか(educator機能)を調べる為に、幹細胞が存在していないリンパ節より得られたB細胞のeducator機能を検索した所、自己認識特異性を決定する能力を有する事が明らかとなった。現在、リンパ系細胞は欠損しているがモノサイト系の細胞は正常なCB.17-scidマウスの骨髄細胞のeducator機能を検討している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Shin-Inchi Hayashi: J.Immunol.136. 2069-2075 (1986)
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[Publications] Toshiyuki Hamaoka: Ann.Rev.Immunol.4. 167-204 (1986)
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[Publications] Shiro Ono: J.Immunol.137. 187-196 (1986)
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[Publications] Shiro Ono: J.Immunol.137. 1149-1156 (1986)
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[Publications] Yoshiya Katoh: J.Immunol.137. 2871-2877 (1986)
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[Publications] Kunio Dobashi: J.Immunol.138. 780-787 (1987)
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[Publications] Toshiyuki Hamaoka: "Selective suppression of class 【II】MHC-directed responses by soluble factors.In"Immunoregulation and Fetal Survival"" Oxford Vniversity Press, 12 (1987)
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[Publications] Toshiyuki Hamaoka: "B cell differentiation factor involved in the autoantibody induction:Molecular Propertles and receptor interaction.In"New Horizons in Animal Models for Autoimmune Disease"" Academic Press, (1987)