1988 Fiscal Year Annual Research Report
冠動脈外科領域におけるレーザーの応用と末期的症例の対策ー細小血管のレーザー吻合法と冠動脈の動脈化手術の確立
Project/Area Number |
61440061
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Research Institution | Kobe University School of Medicine, Department of Surgery Division II |
Principal Investigator |
岡田 昌義 神戸大学, 医学部, 助教授 (70030856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久野 克也 神戸大学, 医学部附属病院, 助手 (30135800)
笹田 明徳 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (20178677)
小沢 修一 神戸大学, 医学部附属病院, 助教授 (60116209)
中村 和夫 神戸大学, 医学部, 教授 (50030820)
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Keywords | 冠動脈バイパス / CO_2レーザー / Argonレーザー / レーザー血管吻合術 / レーザー冠動脈形成術 |
Research Abstract |
レーザーを用いる血管吻合法の基礎的研究で本法の有用性を確認した後、臨床例ではまず末梢動脈での血行再建術にレーザー吻合法を応用したが、現在までにその数は冠動脈バイパスの6例を含め84症例に達した。症例の内訳は男性58例、女性26例であり、年齢は18〜80歳(平均59歳)であった。特に最終年度は、末梢動脈でのレーザー血管吻合法に良好な成果を収めた事実から主として冠動脈バイパス術時におけるレーザーによる血管吻合やレーザー照射による冠動脈報大術を実施した。冠動脈バイパスの際にレーザーが応用されたのは6例であったが、全例男性であり年齢は39〜69歳(平均54歳)であった。2〜3枝バイパス例であったが、このうち前下行枝への吻合にレーザーが応用された。グラフトとして内胸動脈が2例に大伏左静脈が3例に使用された。レーザーとしてはCO_2が使用されたが、平均出力は40〓、照射時間は5.7(SEC)/(min)であった。術後経過は全例良好である。 一方、末梢動脈の閉塞性病変に対してArgonレーザーを用いて血管拡大形成術を16例に実施し良好な成績を収めた。この成果にもとづき冠動脈バイパス時に本法を5症例に応用した。これらの症例は男性4例、女性1例で、年齢は44〜61歳(平均55歳)であった。前下行枝に存在した複数病変に対してレーザー照射が行われたが、安全な照射条件である出力6W、照射時間3secを1単位として3〜7回(平均4.8回)レーザー照射が施行された。術後経過は順調であり、合併症は認められていない。以上のごとく最終年は科学研究の補助のお陰で的終目的である冠動脈の吻合や拡大形成術を安全かつ成功裡に世界に先がけて実施することができた。今後とも冠動脈疾患症例に対する治療成績向上のために鋭意努力を重ねる所存である。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 岡田昌義: 日本レーザー医学会誌. 8. 5-9 (1987)
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[Publications] 岡田昌義,生田博,清水一太,堀井弘幸,吉田正人,辻義彦,中村和夫: 臨床胸部外科. 8. 47-57 (1988)
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[Publications] 岡田昌義,中村和夫: 臨床成人病. 18. 1988-1700 (1988)
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[Publications] 岡田昌義,中村和夫: Heart Nursing. 2. 123-137 (1989)
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[Publications] Okada M;Ikuta H;Shimizu K;Horii H;Nakamura K: Surg & MEd Lasers. 2. 61-64 (1988)
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[Publications] Okada M;Shimizu K;Horii H;Ikuta H;Nakamura K: Surg & MEd Lasers. 2. 65-71 (1988)
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[Publications] Okada M;Tsuji Y;Yoshida M;Shimizu K;Ikuta H;Horii H;Nakamura K: "Laser Application in the Fields of Cardilvascular Surgery;Experimental and Clinical Studies -LASER-Optoelectronics in Medicine" Springer-Verlag, 10 (1987)