1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61450008
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Research Institution | Tokyo National Museum |
Principal Investigator |
村重 寧 東国博, その他, 研究員 (40000319)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 勉 東京国立博物館, 資料部第二研究室, 研究員 (00150037)
金子 啓明 東京国立博物館, 学芸部美術課, 彫刻室長 (90110098)
中野 照男 東京国立博物館, 学芸部美術課, 主任研究官 (20124191)
松原 茂 東京国立博物館, 学芸部美術課, 主任研究官 (50000352)
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Keywords | 弘法大師 / 空海 / 高野大師 / 真言八祖 / 肖像画 / 肖像彫刻 / 大師流 / 真言密教 |
Research Abstract |
弘法大師信仰の形熊を美術作品を通じて明らかにしようとする本研究では各地に伝存する遺品の調査、および資料の収集が不可欠である。昭和61年度は、各分担者が愛知、石川、滋賀、京都、奈良、大阪、和歌山、兵庫、岡山、福岡など、各府県に所在する博物館、美術館、資料館、寺院に赴き、作品の所在確認、調査および、写真資料、関連資料の収集を行なった。また、研究分担者(松原)の海外出張の機会を利して、米国のボストン美術館、ワシントン・フリア美術館、ロサンゼルス・カウンティーミュージアム、サンフランシスコ・アジア美術館などに所蔵する作品を調査し、合わせて写真資料をも得ることができた。これら蓄積した写真資料は、紙焼約500枚、スライド約2000枚に及ぶ。 一方、弘法大師信仰関係の図書(『弘法大師行状絵詞伝』『弘法大師空海全集』ほか)を購入。また関連論文40数篇を集めて、これらを分析、孝察している。情報および作品データのカード化もほぼ完了した。さらに、逐次研究会を開き、各分担者が収集したスライドを映写して作品分析を行なうなど、検討を重ねている。 昭和62年度は、これらの研究活動を土台として、近畿地方を中心に調査を続行する一方、収集した資料の最終的な整理を行ない、各部門において、遺品の分類、系統づけを試る。その実積を踏まえて既存の諸論文を検討、補足し、新知見を求める。以上の研究を総合的にまとめた上で、新たな研究成果を引き出すべく努力するつもりである。
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