1986 Fiscal Year Annual Research Report
社会的逸脱行動を示す青少年のcoping(対処)に関する研究
Project/Area Number |
61450020
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
本明 寛 早稲田大, 文学部, 教授 (70063112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
織田 正美 早稲田大学, 第一文学部, 教授 (50063706)
久米 稔 早稲田大学, 第一文学部, 教授 (40063599)
島津 貞一 早稲田大学, 第一文学部, 講師
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Keywords | 社会的逸脱 / 青少年 / ストレスコーピング |
Research Abstract |
本研究の目的はラザルス氏のCopingの測定法の日本版を作製し、日米比較研究を行うことである。特にハイテク時代を迎えての青年の反応をとりあげたいと考えている。第一年度として、これまで発表されてきたホームズ(T.H.Holmes)の評定尺度及び目的別につくられているその他の研究者の尺度を再検討した。またラザルスのいうlife eventとdaily hosselesの具体的内容の調査をした。いずれも予備調査で、小さな問題だが、持続して生ずる出来事に(嫁としゅうとめの関係)日本人はより強くストレスを感じるように思えた。評定尺度はCoping調査の折にチェックさせる方法をとった。特に成人及び神経症患者に試行してみた。 高校生と同年令の非行少年(鑑別所)との比較のための調査用紙を作製した。ラザルス法から質問項目を減じ、表記を改めて50問とした。現在東京都及び近県の高校生約1000名の調査を終わり、同生徒に種々の性格検査を実施した。ただし、問題のある生徒に対して再調査を行っている関係で600名をコンピューターによる分析を実施中である。男女差もかなりみられること、東京に集中しているため、広島,大阪の女子短大生を追加調査中である。 1986年10月に広島大学において、若干の資料をもとに公開講演を本明が行った。その折に、ラザルスのEmotion-focused formsとproblem-focused formというcopingのストラテジーを類型として用いるよりも、バランスとしてパーソナリティをとらえる方が好ましい旨の発表をしている。この研究はその後の多くの資料をもとにして、copingのストラテジーとモードを組み合わせて非行少年、問題少年のcopingを分析したいと考えている。モードについてのA・I・S・Cの分類についても新しい知見が得られることを期待している。第二年度は学校における問題児、非行少年の資料を更に集めたいと考えている。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 本明寛: ストレスと人間科学. No.1. 34-41 (1986)
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[Publications] 本明寛: 教育展望. 33. 24-32 (1987)
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[Publications] 本明寛: 応用心理学講座.