1986 Fiscal Year Annual Research Report
山間農業地域における国土利用開発に関する実証的研究
Project/Area Number |
61450087
|
Research Institution | Kyoto Sangyo University |
Principal Investigator |
久力 文夫 京産大, 公・私立大学の付置, 教授 (30026603)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
並松 信久 京都産業大学, 国土利用開発研究所, 講師 (70180536)
柏 久 京都大学, 農学部, 講師 (70093218)
仲田 直 京都産業大学, 国土利用開発研究所, 教授 (40180301)
渡辺 利得 京都産業大学, 経営学部, 教授 (40065793)
小林 一三 京都産業大学, 経済学部, 教授 (20065816)
|
Keywords | 山間農業地域整備 / 農地開発 / 山地利用 / レクリエーション / 地域資源 / 複合経営 / 里山利用 |
Research Abstract |
全国における山間農業地域整備の変遷および現状を、文献整理などによって究明した。それをふまえて、西日本の4ケ所の地域に選び、実態調査を行なった。調査対象とした地域は、奈良県大和高原地域、和歌山県南部川村・南部町、愛媛県久万町、大分県朝地町の各地域であり、研究分担者がそれぞれの役割分担に応じて、資料収集と聞き取り調査を行なった。この実態調査を通じて、各々の研究分担者は、農地開発・果樹作・観光・畜産という各種の山地利用の可能性を示すとともに、山間農業地域の問題を実態に即して把握することができた。山間農業地域では各種の事業が計画的に実施されているが、立地条件・自然条件の厳しさ、人口密度の低さなどによって、全般的に整備は立ち遅れている状態にある。しかし、一方では、歴史的文化遺産の継承、レクリエーションの場の提供、新作目の導入と農業経営の展開などを通じて、地域資源の利用開発の可能性もあることが明らかとなった。今後は各々の調査地で、集落単位の調査を実施することによって、以下の課題を究明していく。 1.大和高原地域では、農地開発が及ぼす経済効果および土地利用形態や生産・生活をめぐる組織づくりなどを究明する。 2.南部川村・南部町では果樹作(梅)による山地利用をめぐって、土地・水の利用形態や村落の生活実態を究明する。 3.久万町では、従来からあった農業・林業だけでなく、観光を加えることによる山地の利用形態を究明する。 4.朝地町では、農林畜の複合経営による里山利用状況を調査し、そのための組織づくりを究明する。
|
Research Products
(2 results)