1986 Fiscal Year Annual Research Report
クーロン励起によるB(E3)およびQモーメントの測定
Project/Area Number |
61460017
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小川 雅生 東京工大, 国立大学(その他), 助教授 (60016863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
実吉 敬二 東京工業大学, 総合理工, 教務職員 (80143650)
服部 俊幸 東京工業大学, 原子炉研, 助教授 (50134648)
永井 泰樹 東京工業大学, 理学部, 助教授 (80028240)
新井 栄一 東京工業大学, 原子炉研, 教授 (50016846)
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Keywords | クーロン励起 / B(E3) / Qモーメント / 重イオンビーム / 粒子-r線同時計数 / REORIENTATION効果 / BGOr線検出器 |
Research Abstract |
1)4πr線検出器。クーロン励起によって放出されるr線をできる限り高効率で検出することをねらった。製作費用と使いやすさを考えて、井戸型のBGO検出器とし、検出器は大気中に置くこととした。設計上は97%の立体角で500keVのr線を80%の効率で検出する。井戸型であるため、エネルギー分解能は0.66MeVで23%と悪くなった。 2)重イオン線型加速器。加速器の熱工学的改良は進行し、61年秋からCW運転で酸素と塩素のビームを加速できるようになった。イオウビームの発生は少し不安定であり、イオン源を整備中である。62年1月〜3月には加速電界を強化するために加速構造の改良工事を行っている。より一層の加速器の安定化およびビームエネルギーの正確な分析が今後の課題である。 3)予備実験。クーロン散乱された粒子とr線の同時計数をアニュラー型Si検出器とGe検出器を用いてテストした。当初予定したグラファイトのターゲットバッキングはバックグラウンドが強くて使用できないことが判明した。2番手としてCoとCuを考えている。最初の実験はターゲット物質が安価であることから、【^(114)Cd】の【2^+】状熊のQモーメント測定を行う。回路系は計算機システムも含めてほぼ準備が整った。しかし、重イオンを検出するアニュラー型Si検出器の寿命が非常に短いことが問題である。 4)解析準備。既存のクーロン励起解析プログラム『COULEX』を導入した。計算機のOSが異なっているため、細い変更作業を進めている。
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