1988 Fiscal Year Annual Research Report
クーロン励起によるB(E3)およびQモーメントの測定
Project/Area Number |
61460017
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
小川 雅生 東京工業大学, 総合理工, 助教授 (60016863)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 俊幸 東京工業大学, 原子炉研, 助教授 (50134648)
永井 泰樹 東京工業大学, 理学部, 教授 (80028240)
新井 栄一 東京工業大学, 原子炉研, 教授 (50016846)
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Keywords | クーロン励起 / B(E3) / Qモーメント / 重イオンビーム / 粒子-γ線同時計数 / REORIENTATION効果 / 井戸型BGOγ線検出器 / 114Cd |
Research Abstract |
1)Qモーメントの追試実験を114Cdの第1励起2^+状態について行った。REORIENTATION効果を出すために用いた入射ビームは4.75MVのバンデグラフからの9MeVαビームおよび重イオン線型加速器からの38MeV^<16>Oビームである。後者の^<16>Oビームに関しては輸送系の整備が進み、直径2mmのスポットで数nAの電流が得られた。^<16>Oビームのエネルギー較正はH、Oビームの後方錯乱測定により行った。γ線同時計数用のBGO検出器については当初の井戸型を円筒型に改造した。 2)改造前の追試実験。γ線との同時計数により弾性錯乱をサプレスした非弾性錯乱スペクトルを求めることができた。2^+状態への非弾性錯乱計数とシングル計数の比からQモーメントを求めた。その値は。Q=-0.64となり従来の報告値と一致した。 3)改造後の追試実験。非弾性錯乱スペクトルのS/N比を向上させるためにBGOシンチレーターの井戸穴を慣通させ、ビームをターゲトよりも後方で止めることにした。計画ではランダム計数による弾性錯乱の寄与を1/3に減少させることをねらった。改造前と同様な実験を行ったところ、^<16>Oビームによる測定が少し異常な値を示した。原因は回路系にあると推定されるが、検討中である。 4)上位準位への仮想的励起に関する行列要素は計算コードCOULEXを用いて評価した。 B(E3)の追試はできなかったが、現在の性能から推定すると、2^+状態へ強度の1/10位まであればB(E3)も測定できるであろう。
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