1986 Fiscal Year Annual Research Report
インターデジタル・H構造-セルフフォーカス(IH-SF)型線型加速器の基礎研究
Project/Area Number |
61460018
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
服部 俊幸 東京工大, 原子炉工学研究所, 助教授 (50134648)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新井 重昭 東京大学, 原子核研究所, 助教授 (90013424)
小川 雅生 東京工業大学, 総合理工学研究科, 助教授 (60016863)
新井 栄一 東京工業大学, 原子炉工学研究所, 教授 (50016846)
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Keywords | IH-SF型 / IHQ線型加速器 / IHQLINAC / 高電力効率 / 中エネルギー加速 |
Research Abstract |
高電力効率のインターデジタル・H(IH)構造に収束力の強い高周波四重極(Q)電場収束(フィンガー付ドリフトチューブ)を持たせ両者を組合わせた、中エネルギー領域の新型高性能線型加速器(IH-SF又はIHQ型)を開発するのが本研究の目的である。IHQ型線型加速器の特性を知るため、小型1/2スケールモデルを設計製作して、その高周波電磁場特性を測定し解析した。この結果に基づき粒子軌道の軸及び垂直方向の解析を計算機コード「LINOR」を拡張して行った。東京大学原子核研究所に有るRFQ線型加速器(TALL)の加速テスト装置一式を借用して、入射器としてRFQ線型加速器自身(出射エネルギー0.8Me【V】)を使用することに決定し、陽子を0.8から2Me【V】まで加速するプロトタイプIHQ線型加速器を計画した。2分の1スケールモデルによる高周波電磁場,電磁石シュミレーションによる測定結果に基づき軌道計算を行い、IHQ型線型加速器の設計を行った。現在各部品設計を終了し製作中である。一部製作完了の物を組立中で、設備備品の真空排気装置により排気テスト中である。 プロトタイプIHQ線型加速器を組立て調整,真空排気を行い、その後加速テスト装置に結合し、既存の高周波電源よりパワーを投入して陽子加速テストを行う。加速テスト装置を使って入射,出射陽子のエネルギー,エミッタンス,時間構造等を測定し、新型線型加速器の加速特性に関する知見を得る予定にしている。 小型モデルの測定結果及び粒子の軌道計算の結果より、IHQ線型加速器の高性能が予想され、これらの結果を1986年9月の「11th Meeting on Linear Accelerators」と10月の「日本物理学会」(神戸)で発表した。1987年3月「日本物理学会(名古屋)」でも発表を予定している。
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Research Products
(1 results)