1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61460066
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
大山 忠司 阪大, 教養部, 助教授 (40029715)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大塚 穎三 大阪大学, 教養部, 教授 (60029593)
中田 博保 大阪大学, 教養部, 助手 (60116069)
藤井 研一 大阪大学, 教養部, 助手 (10189988)
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Keywords | 磁気光共鳴 / 量子極限 / 電子散乱 / ポーラロン / 双晶界面 / ヒ素化ガリウム / セレン化亜鉛 / リン化インジウム |
Research Abstract |
1. GaAsに関する光励起・遠赤外レーザー・サイクロトロン共鳴の実験を温度域1.8K-150K,磁場域0-10Tの範囲で行った。この結果から、量子条件下(【/!h】【ω_c】>>kT)における電子-格子相互作用,電子-不純物相互作用および電子-電子相互作用の温度依存性,濃度依存性,磁場依存性を明らかにした。 2. 不純物濃度の異なるn型およびp型GaAsに関するサイクロトロン共鳴の線幅測定から量子極限下での中性ドナーと中性アクセプターによる散乱緩和時間の違いを初めて明確にした。その結果、中性ドナーによる散乱係数のほうが約50倍も大きいことが判明した。量子極限下における中性不純物による電子散乱の理論的取扱いは今のところ全く無いので次年度の研究テーマの一つとして加えたい。 3. ZnSeにおける重い正孔のサイクロトロン共鳴の観測に初めて成功した。その結果から、重い正孔のポーラロン有効質量として【m(^*_(np))】=(1・04±0.04)【m_o】,また正孔に対するポーラロン結合定数として【α_H】=0.983を求めた。 4. ZnSe中の双晶界面に閉じこめられた2次元縮退電子系によるサイクロトロン共鳴の温度依存性,磁場依存性及び磁場の角度依存性から双晶界面のポテンシャルの広がりを見積もった、次年度には抵抗の磁気振動などから界面内の電子密度を測定したい。 5. 不純物濃度の異なるInpに於ける遠赤外磁気光吸収の実験から、濃度の低い場合には不純物によるゼーマン吸収とサイクロトロン共鳴信号が、また濃度の高い場合にはランダウ準位への振動的遷移が支配的であることが判明した。次年度はこの現象の定量化を行い理論的解析を進めたい。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Tyuzi Ohyama: Japanese Journal of Applied Physics. 25. 1518-1528 (1986)
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[Publications] Tyuzi Ohyama: Japanese Journal of Applied Physics. 26. L136-L138 (1987)
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[Publications] Tyuzi Ohyama: Proc.4th Conference on Semi-Insulating 【III】-【V】 Materials(OHM*North-Holland). 311-316 (1986)
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[Publications] Tyuzi Ohyama: proc.18th International Conference on Physics of Semiconductors. (1987)
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[Publications] Tyuzi Ohyama: Proc.18th International Conference on Physics of Semiconductors. (1987)