1986 Fiscal Year Annual Research Report
高周波インピーダンスによる農産物の非破壊・非接触鮮度判定
Project/Area Number |
61460221
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
加藤 宏郎 京大, 農学部, 助手 (70026566)
|
Keywords | インピーダンス / 非破壊 / 鮮度 / 内部品質 / 青果物 / 熟度 / 電気特性 / 非接触 |
Research Abstract |
本研究は農産物、特に鮮度が重要な意味を持つ果実・果菜・根菜等の青果物の電気的性質による非破壊・非接触内部品質判定を目的としている。 1.実時間で測定解析できる青果物の電気特性測定システムを製作した。このシステムを用いて、青果物のインビーダンスおよび等価容量・等価抵抗などのインピーダンスパラメータを破壊・接触及び非破壊・非接触で測定し、これらの電気特性と青果物の鮮度・熟度・内部損傷・糖度など内部品質の関係を基礎および応用的立場から追究した。 2.その結果リンゴ・カキ・スイカ・ナシ・トマトなどについて鮮度や果肉の損傷などの内部品質と各インピーダンスパラメータとの関係が明確となった。特に、鮮度と高周波抵抗との相関が大きく、青果物内部の損傷や腐敗によってその抵抗値は1/2〜1/10にも減少する。 3.次に容量結合による非接触抵抗測定を試みた。この測定方法では、青果物の大きさおよび形状が測定値に影響するが、同時に測定される直列等価容量を一定に保つように電極位置を制御することにより、果実径の影響を小さくできることが分った。球状青果物で大きさに大差がなければ、鮮度・内部損傷等が非破壊・非接触でも短期間に測定判別しうる事が明らかとなった。 4・青果物の電気特性による非破壊内部品質判定において最も困難な問題は電気的測定値が青果物の大きさや形状に左右される点にある。特に青果物には形状の複雑なものが多いので、任意形状の青果物の電気特性値の測定方法が問題となる。そこで当初計画したとうり、青果物を水中に沈め水の電気特性値と比較して、青果物の電気特性値を測定する方法を試みた結果高い測定精度がえられ、任意形状の青果物の鮮度を非破壊・非接触で判別しうる事を実証した。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 加藤宏郎: 農業機械学会関西支部報. 第61号. 29-52 (1987)
-
[Publications] 加藤宏郎: 農業機械学会誌.
-
[Publications] 加藤宏郎: 農業機械学会誌.