1986 Fiscal Year Annual Research Report
リチウムイオン高選択性分離・分析用有機試薬の開発に関する研究
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61470065
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
庄野 利之 阪大, 工学部, 教授 (30083976)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木村 恵一 大阪大学, 工学部, 助手 (50107140)
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Keywords | クラウンエーテル / 14-クラウン-4 / テトラオキサシクロテトラデカン / イオン選択性電極 / リチウムイオン / クラウンエーテル色素 / プロトン解離型クラウンエーテル / ニュートラルキャリア |
Research Abstract |
1.6,6ジ置換14-クラウン-4誘導体(1,4,8,11-テトラオキサシクロテトラデカン)について6,6位の置換基としてメチル,ドデシル;ジオクチル;ジドデシル;ベンジル,ドデシル;ジベンジル;など計17種の加合物を合成レリチウムイオンに対する選択性をイオン選択性電極によって評価した。これらの化合物3.6mgをポリ(塩化ビニル),(PVC)100mg,可塑剤としてNPOE250mg,カリウムテトラキス(P-クロロフェニル)ボレート2.4mgと共に3〜4mlのテトラヒドロフランに溶解して製膜し、Ag・AgCl/1MLiCl/PVC膜/試料溶液/0.1MN【H_4】N【O_3】/4MKCl/AgCl・Agの系で起電力を測定し、FIM法によって選択系数を求めた結果、6.6位がジベンジルの場合、選択係数の逆数1/【K(^(Pot)_(LiNa)】は約800となりリチウムイオン選択性電極として実用化が期待できる性能がえられた。 2.25種類のプロトン解離型(発色団を有する)14-クラウン-4誘導体を合成した。これらのクラウンエーテルのプロトン解離およびアルカリ,アルカリ±類金属イオン水溶液,有機溶媒系での抽出平衡について吸光光度法により検討した。合成した14-クラウン-4誘導体は殆んどのものがリチウムイオンに対してすぐれた選択的抽出能と顕著なスペクトル変化を示した。とくにリチウムイオン選択性の点ではクラウンP-ニトロフェノール誘導体がすぐれており、クラウンジニトロ-2-ニトロフェノール誘導体はPKa値が小さいので中性域でのリチウムイオンの抽出に適当であった。一方クラウンアゾフェノール誘導体は高いモル吸光係数を有しているのでリチウムイオンの吸光光度定量に適している。
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[Publications] 木村恵一,矢野秀樹,北沢貞哉,庄野利之: J.Chemical Society.Perkin Trans.【II】. 1945-1951 (1986)
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[Publications] 木村恵一,田中睦生,池谷晋一,庄野利之: J.Organic Chemistry. 52. (1987)