1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61470121
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
山口 淳一 北海道大学, 農学部, 助教授 (80001478)
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Keywords | 画像解析 / 根系 / 作物 / 乾物生産 / 根圏 / 根の形質 / 流動水耕 / ポット栽培 |
Research Abstract |
実験1.根圏容量制限下における根部と地上部生長との相互関係 直径が131mmで、土壌深を37-297mm(根圏容量は500-4,000cm3)としたポットでイネを湛水条件下で栽培した。 収穫期における全乾物生産量は30-72g/plantと根圏容量が小さくなるとともに小さくなった。これは62年度の実験結果と異なり、63年度では生育旺盛期において低温であったためであり、不良な気象条件下では、根圏容量が小さいと施肥管理が重要な問題となる。 実験2.個体としての根量と地上部生長との関係 全根圏容量を、400-3,200cm3としたポットを縦に4分割し、その1,2,4分画に施肥し、充分に給水しつつイネを土耕栽培した。 収穫期における全乾物生産量は48-68g/plantであり、根圏容量が小さくなるとともに小さかった。施肥分画による統計的有意差は認められなかったが、局所施肥によって乾物生産量は大きくなる傾向にあり、また、根の乾物重・長さ・表面積・体積ともに施肥分画部位において大きかった。従って、根圏容量制限下においては、施肥位置を工夫することによって個体としての根系の発達および乾物生産を制御できる可能性がある。 実験3.ロックウール・ポリエステル素材による根圏容量と地上部生長 大きさの異なるロックウール(125-1,000cm3)およびポリエステル(125-700cm3)ブロックを栽培床として用い、水耕培養液を下面から吸収させつつイネを栽培した。 収穫期における全乾物生産量はロックウールおよびポリエステルでそれぞれ12-30および14-25g/plantであり、栽培床の小さいときに著しく小さかった。水分供給は充分であったので、これら素材中では養分と水との移動に差異があると考えられる。
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[Publications] J.Yamaguchi/A.Tanaka: Soil Sci.Plant Nutr.
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[Publications] J.Yamaguchi/A.Tanaka: Soil Sci.Plant Nutr.
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[Publications] J.Yamaguchi/A.Tanaka: Soil Sci.Plant Nutr.