1986 Fiscal Year Annual Research Report
生理活性物質の開発を指向した1,2,4-トリアジン誘導体の合成研究
Project/Area Number |
61470144
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山中 宏 東北大, 薬学部, 教授 (40004551)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 澄子 東北大学, 薬学部, 教務職員 (60156106)
鷺 又市 東北大学, 薬学部, 教務職員 (80134005)
根東 義則 東北大学, 薬学部, 助手 (90162122)
今野 昌悦 東北大学, 薬学部, 助手 (10006348)
坂本 尚夫 東北大学, 薬学部, 助手 (00006347)
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Keywords | 1,2,4-トリアジン / アケチレンクロスカップリング反応 / Wittig反応 / 抗菌活性 |
Research Abstract |
交付申請書に記載した計画に従って研究を行ない、一部を残しほぼ計画を達成し得たので、以下にその経過を略述する。 1)1,2,4-トリアジンの3-ヨード体および5-ヨード体を用いPd触媒存在下アセチレン化合物とのクロスカップリング反応を試み、好収率にて1,2,4-トリアジンの3位および5位にアセチレン側鎖を導入することができた。 更にアセチレン側鎖のアセトニル基フェナシル基およびアセチル基への変換も円滑に進行することを確認した。なお1,2,4-トリアジンの6位に対する反応は目下検討中である。 2)メチル-ジフェニル-1,2,4-トリアジンの3,5,6位に関する3種の位置異性体の合成を確立し得たので、これらを出発物質としてMe基を【CCl_3】基に変換した後過剰の【PPh_3】と処理し、トリアジニールホスホランを合成した。次いで各種アルデヒドとのWittig反応により3,5,6位にオレフィン側鎖を持つ1,2,4-トリアジン類を合成することが出来た。遷移金属錯体存在下、ハロトリアジンとオレフィン化合物とのクロスカップリング反応は現時点では成功していないので上記方法はアルケニルトリアジンの唯一の合成法である。3)上記にて合成したすべての1,2,4-トリアジン誘導体について抗菌活性を測定し、一次ポット試験(in vivoにおける農薬の活性評価)において、3位にオレフィン側鎖を持つ5,6-ジフェニル-1,2,4-トリアジン類がイネイモチ病菌およびうどん粉病菌に対して顕著な抗菌活性を示した。更に同種のトリアジン類はインドメサチンを凌ぐ血小板凝集抑制効果も合せ持つことを見い出した。
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Research Products
(2 results)