1988 Fiscal Year Annual Research Report
炉心損傷(SFD)時におけるUO_2ペレットとジルカロイ被覆管の接触反応の解析
Project/Area Number |
61470163
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三宅 正宣 大阪大学, 工学部, 教授 (20028971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山中 伸介 大阪大学, 工学部, 助手 (00166753)
孫 鳳根 大阪大学, 工学部, 助手 (00029076)
桂 正弘 大阪大学, 工学部, 助教授 (60029113)
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Keywords | UO_2 / ジルコニウム / αーZr(O) / UーZrーO三元系 / 等温断面図 / (γーU,βーZr)相 / 自由エネルギー |
Research Abstract |
炉心損傷(SFD)に関連して、UO_2ペレットとジルカロイ被覆管の高温接触反応は極めて重要なテーマである。本研究では、UO_2ペレットとジルカロイ被覆管の反応挙動に関する基礎データを得ることを目的に、Zr/UO_2,αーZr(O)/UO_2接触界面における反応及びUーZrーO三元系の平衡に関する検討を行なってきた。 本年度は過去2年間に得られた実験結果を比較検討し、総合的にまとめると共にUーZrーO三元系の等温断面図の理論的計算を行い、実験等温断面図と比較した。UーZrーO三元系のUーZにZrO_2ーUO_2の組成範囲では5つの相が存在する。即ち、主成分がZrであるhcp相(α相)、主成分がUとZrのbcc相(β相)、液相(l相)、UO_2相、及びZrO_2相である。三元状態図はこれらの5つの相の自由エネルギーがわかれば計算することができる。各相の自由エネルギーを求める際、相互作用パラメーターと呼ばれる量が必要である。この相互作用パラメーターについては、UーZrーO三元系の基本となるUーZr、ZrーO及びUーO各二元系実験状態図から決定することにした。このようにして計算で得られた1000℃のUーZrーO三元系の等温断面図は実験的に決められた等温断面図と良く一致することが確められた。β相すなわち(γーU、βーZr)固溶体は、熱力学的計算からもUO_2及びα相(αーZr(O))と1000℃において平衡可能であることがわかった。この(γーU、βーZr)相はU濃度87at%でUO_2、αーZr(O)と3相共存可能であると求められ、実験的に求められた97.5at%Uと少しずれはあるが実験的誤差及び計算上の近似を考えればほぼ一致していると考えてよい。 UーZrーO三元系状態図の計算を試みた結果、予測された相関係は実験で得られたそれと一致することが確められた。
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[Publications] S.Yamanaka;M.Katsura;M.Miyake;S.Imoto;S.Kawasaki: Journal of Nuclear Materials. 130. 524-533 (1985)
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[Publications] S.Yamanaka;M.Katsura;S.Imoto;M.Miyake: Inorganica Chimica Acta. 140. 127-131 (1987)
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[Publications] M.Miyake;M.Katsura;S.Yamanaka: Journal of Nuclear materials. 154. 123-127 (1988)