1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61480068
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Research Institution | 東京水産大学 |
Principal Investigator |
渡辺 尚彦 東京水産大, 水産学部, 助教授 (00100967)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石川 雅紀 東京水産大学, 水産学部, 助手 (10176167)
佐藤 要 東京水産大学, 水産学部, 助手 (20017073)
秋沢 速夫 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (50017068)
小池 篤 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60017027)
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Keywords | エネルギーアナリシス / 漁業 / イカ釣漁業 / ニュージーランド沖 / フォークランド沖 / エネルギー原単位 / CPUE / 日本近海 |
Research Abstract |
1.漁業の全体的枠組を把握する研究:農水省編、漁業経済調査報告に記載されている、各種漁業において平均的1漁撈体が支出する各種目の費用に関する情報を入力することにより、その漁業活動に投じられる直接投入エネルギー(燃料油)と間接投入エネルギー(漁船建造・修理,漁具製造・修理など)とを算出するプログラムを作成し、次いで、それを漁船規模別に作図して経年変化等を出力させるプログラムを作成した。このプログラムにより、イカ釣漁業に関する解析を行ない、次の知見を得た。単位漁獲量あたりの投入エネルギー量は漁船規模(10T-300T)により変化しない。日本近海のイカ釣漁業は1970年を境に前半は10-30T規模の漁業が、後半は50-100T規模の漁業が中心をなしている。どの規模の漁業も1970年を境に1日あたりの漁獲量が激減した。この減少に対して10-30T規模の漁業では漁獲努力が既に限界に達しており、対応策がなく衰微した。50-100T規模の漁業では、漁獲努力の強化-従って、エネルギー投入量の増大-を図って漁獲量を確保し乗り切った。今年度は、解析用プログラムの作成に力を注いだ。来年度は全漁業にプログラムを適用して全体的枠組の解明を行なう。 2.事例研究:ニュージーランド並びにフォークランド近海へ出漁した大型イカ釣漁船について、航海日誌・機関日誌のデータを入手し、解析した。そして、燃料油原単位(単位漁獲量あたりの燃料油消費量)に対するCPUE(単位漁獲努力あたりの漁獲量)の影響を定量化したデル式を得た。この式により、資源量の少ない海域で燃料油原単位が資源量に大きく依存する事を示した。相対的な割合は、資源量の少ない海域は主機、多い海域は冷凍機等用補機が大きく、集魚灯用補機の占める割合は10-20%であった。
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Research Products
(2 results)