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1986 Fiscal Year Annual Research Report

近年における生活環境の変遷に伴う循環器疾患の発症要因の変化に関する疫学的研究

Research Project

Project/Area Number 61480167
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

稲田 紘  筑大, 社会医学系, 助教授 (20028393)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 土井 光徳  筑波大学, 社会医学系, 講師 (10164089)
嶋本 喬  筑波大学, 社会医学系, 助教授 (50143178)
小町 喜男  筑波大学, 社会医学系, 教授 (50134242)
Keywords生活環境の変遷 / 循環器疾患 / 発症要因 / 多変量解析法 / 脳卒中 / リスクファクター / 疫学調査 / 疫学データベース
Research Abstract

近年のわが国における生活環境の著しい変遷に伴う循環器疾患の発症要因の変化を、多変量解析法を主とする情報科学的手法を応用して明らかにしようとした。今年度はとくに脳卒中に的をしぼり、病型別にそのリスクファクターについて分析を試みた。このため、20年間にわたって循環器疾患に関する疫学調査を実施している秋田,高知,大阪の住民や企業従業員の集団における脳卒中と虚血性心疾患の発生状況の調査、および各集団の住民に対して検診や栄養調査を行い、住民の身体所見と、生活環境に関する現在のデータを収集した。収集したこれらの集団のデータを、すでに作成済みのコンピュータによる循環器疾患に関する疫学データベースに蓄積し、データベースの整備をはかった。次に秋田の集団において、昭和30年代末から昭和40年代はじめの時期(前期)のコホート、および生活環境の近代化が顕著となってきた昭和40年代末期から昭和50年代はじめにかけての時期(後期)のコホートを設定し、それぞれ10年間追跡した結果に基づいて、脳卒中のリスクファクターを多重ロジスティックモデルにより、脳出血と脳梗塞の病型別に分析した。40〜69歳の男女についての分析結果では、前期では、脳出血,脳梗塞とも高血圧と、それが主要因となって生じる心電図異常や眼底変化といった臓器変化が重要であり、また脳出血では血清総コレステロールがネガティブリスクファクターとして働いていることが認められた。一方、後期では、脳出血で前期に認められた低コレステロール血症の影響が消失したことと、脳梗塞において高血圧のリスクファクターとしての重みが減じていることが示された。脳梗塞では前期,後期とも、高年令がリスクファクターになっていることが認められた。上述のような脳卒中のリスクファクターの変化の背景としては、生活環境の変遷のほか、脳卒中対策としての高血圧管理の効果などによるものが少なくないと考えられた。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 稲田紘: 循環科学. 6. 512-520 (1986)

  • [Publications] 稲田紘: 日本公衆衛生雑誌. 33. 387-397 (1986)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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