1988 Fiscal Year Annual Research Report
サイトメガロウイルス感染細胞由来糖蛋白質によるサブユット・ワクチンの開発
| Project/Area Number |
61480216
|
|---|
| Research Institution | Osaka University |
|---|
Principal Investigator |
藪内 百治 大阪大学, 医学部小児科, 教授 (20028335)
|
|---|
| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 和子 大阪大学, 医学部附属病院, 医院
奥野 良信 大阪大学, 微生物病研究所, 助手
白木 公康 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50135745)
山西 弘一 大阪大学, 微生物病研究所麻疹部門, 助教授 (10029811)
馬場 宏一 大阪大学, 医学部小児科, 講師 (10127235)
|
|---|
| Keywords | サイトメガロウイルス / サブユニットワクチン / ウイルス糖蛋白 / 中和抗体 / 皮内テスト |
|---|
| Research Abstract |
1.サイトメガロウイルスサブユニットワクチンの調製
サイトメガロウイルス弱毒株(Towne株)をWIー38細胞に感染させ、培養上清よりウイルスを精製した。detergentを用いてこれを溶解し、更にConcanaralin-Aカラムに吸着させた。続いてカラムより溶出させて糖蛋白を精製し、これを試作ワクチンとした。
2.サイトメガロウイルス皮内抗原液の調製
サイトメガロウイルス弱毒株(Towne株)培養上清を超遠心して得られた可溶性分画を皮内抗原液(標準)とした。
3.ワクチンの力価
1) 免疫モルモットにおける反応性
サブユニットワクチン(50μg/ml)をモルモットに2回皮下接種することによって、血中中和抗体は66%(2/3)、皮内反応は100%(3/3)に陽転した。
2) CMV抗体陽性小児における反応性
自然感染によってCMV抗体を獲得した小児30名に対してサブユニットワクチン(5μg/0.1ml)と標準皮内抗原液を用いて皮内テストを実施したところ、前者で333%(10/30)、後者では100%(30/30)が陽性反応(発赤径25mm)を示した。
4.サブユニットワクチンによる2次応答
抗体陽性者におけるサブユニットワクチンの効果は100%であった。
|
-
[Publications] 田中和子,馬場宏一,藪内百治,小角幸人,石橋道男,園田孝夫: 臨床とウイルス. 17. 61-70 (1989)
-
[Publications] 田中和子,馬場宏一,藪内百治,清水克彦,谷澤修: 臨床とウイルス. 16. 479-484 (1988)
-
[Publications] K.Baba;K.Shiraki;T.Kanesaki;at al.: J.Clin.Microbiol.25. 2193-2196 (1987)
-
[Publications] T.Kanesaki;K.Baba;K.Tanaka;M.Ishibashi;H.Yabuuchi: J.Medical virology.
-
[Publications] K.Shiraki;K.Yamanishi;M.Takanashi;et al.: Lancet.
-
[Publications] 馬場宏一,田中和子,藪内百治,白木公康,山西弘一,高橋理明: 臨床とウイルス.
