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1986 Fiscal Year Annual Research Report

脳腫瘍の浸潤,播種,転移機序における腫瘍細胞膜の生物学的特性:基礎的・臨床的研究

Research Project

Project/Area Number 61480312
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

松角 康彦  熊本大, 医学部, 教授 (30037337)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 河内 正人  熊本大学, 医学部附付病院, 助手 (70178218)
吉岡 進  熊本大学, 医学部附付病院, 助手 (00182725)
倉津 純一  熊本大学, 医学部, 助手 (20145296)
植村 正三郎  熊本大学, 医学部, 講師 (00128258)
児玉 万典  熊本大学, 医学部, 助教授 (60040581)
Keywords脳腫瘍 / 転移 / 浸潤 / 膜表面物質 / 核磁気共鳴
Research Abstract

癌腫を主とする惡性新生物の増殖・浸潤・転移に関して、癌細胞膜の性状や若干の糖蛋白などの膜表面物質の役割が、次第に明らかにされてきた。脳腫瘍についてもその増殖と浸潤のみならず、転移についても臨床的知見や、病理学的所見が他の惡性新生物と類似の関係にあるものと考えられるが、いまだ脳腫瘍細胞膜についてのそれらの特性については詳細は不明であった。
今回脳腫瘍細胞につき細胞膜に存在する凝集因子、ファイブロレクチン、ラミニンなどの接着因子、さらに細胞の浸潤と接着に関与すると推定されるピーナッツ・アグルチニン・レセプター、サイアリック酸などの検討を行なった。用いた脳腫瘍は外科手術により得られた各種のグリオーマと一部の原発性非グリア系腫瘍、及び実験脳腫瘍であり、それぞれ組織標体、培養細胞、ことに細胞スフエロイドについて調査を行なった。その結果極めて興味ある所見がそれぞれの調査項目につき観察され、中でも脳脊髄液腔の中に剥落、浮遊し、くも膜下腔や脳空壁に接種、転移しやすい脳腫瘍は凝集因子を欠くか、有意に乏しいことが判明し、ファイブロネクチンはその際に補足的役割を示すものと推定された。この所見は髄芽腫、松果体腫瘍及び一部の上衣腫に著明であり、他のグリオーマと有意の差を示した。実験的には凝集反応を失活させるべき抗体を作製し、スフエロイド形成能の強い培養脳腫瘍細胞に投与した結果、スフェロイド形成が有意に阻害された。
臨床的にはくも膜下腔への接種・転移を早期に診断すべく、核磁気共鳴法による脊髄液の検査を実施し、従来報告した酵素検定との他の方法よりも簡便、迅速な成績を得たが、その本態は不明であり、目下検討中である。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] Matsukado,Y.: Progress of the experimental Tumor Research (S.Karger AG.). Vol.30. (1987)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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