1987 Fiscal Year Annual Research Report
ホログラフィー干渉法による骨・軟骨および生体材料の変形測定
Project/Area Number |
61480324
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Research Institution | Kansai Medical University |
Principal Investigator |
兒島 新 関西医科大学, 医学部, 助手 (40148523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 俊郎 大阪府立工業高等専門学校, 工学部, 助教授 (50110242)
小川 亮惠 関西医科大学, 医学部, 教授 (90077610)
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Keywords | ホログラフィ干渉法 / 変形計測 / 骨 / 軟骨 / 人工生体材料 |
Research Abstract |
本年度になって,本施設研究室内に高出力のレーザーを備えたホログラフィ干渉測定装置を新設した. 従来ガラス板の乾板を用いて二重露光干渉法を行ってきたが.サーモプラスチックフィルムの導入により,測定対象の変形の観察を実時間法で継続的に行うことが可能となった. しかしながら, 従来の低出力のレーザと家庭用ビデオ撮影装置では再生時の静止画像が不良で,変形の観察は可能ではあるが記録できない問題点があった, レーザ出力が上がったことと,高速度シャッター機能をもつビデオシステムが市販されたことで,ホログラム再生像の変形を容易に連続的に記録できるようになった. サーモプラスチックを用いた再生像は従来のガラス乾板のそれに比較して,コントラスト,解像度とも実用上の不足はなく,消耗品としての乾板部品が高価という欠品を除けばリアルタイム法を行うに当たって欠くことのできない装置であることが確認された. また, 実時間法により,以前から問題にされていた 1.計測室の振動, 湿度, 風の変化 2.レーザ冷却水の脈流 3.計測対象から発生する熱などに伴う計測上の誤差が確認され種々の対策が施された. これに伴い,二重露光法での計測誤差をさらに少なくすることに注意を払うことが可能となった. こうした基礎技術を修得するとともに,サーモプラスチックフィルムをもちいて,二重露光法で行った実験と同一の条件下での実験をおこなった. さらに,簡易荷重装置を作成し,連続的に変化する外力下に発生する骨のひずみをビデオ録画し検討した. プレートを用いて固定した長管骨を用いた疑似歩行動作荷重実験で,周期的にプレート内に捻れの変形が発生する事,創外固定法力の固定力低下の原因などを観察し,検討を加え学会で報告した(1部予定). また,生体材料と骨との複合体や複雑な構造物の回旋中心の計測に実時間法が有用であることが示唆された.
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