1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61480408
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
古屋 良一 昭和大, 歯学部, 助教授 (80092435)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船登 雅彦 昭和大学, 歯学部, 助手 (10146897)
新谷 明幸 昭和大学, 歯学部, 講師 (10119208)
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Keywords | 顎機能異常 / 咬合異常 / 精神的ストレス / 咀嚼筋筋電図 |
Research Abstract |
顎関節や顔面、頭頸部の疼痛を主症状とする顎機能異常は、咬合異常や精神的ストレスによる嚼筋のhyperactivityが、その病因の一つと考えられているが、それらの因果関係は、未だに充分には明らかにされていない。 本研究は、咬合異常や精神的ストレスが、咀嚼筋へ及ぼす影響について検討し、それらと顎機能異常の因果関係を明らかにすることを目的として計画され、本年度は、臨床的に顎口腔系の機能が正常である者を対象に、以下の運動時の両側咬筋、および側頭筋腹部の表面筋電図について検討した。 1.生理的運動として、咀嚼運動、歯牙タッピング運動を、また非生理的運動として、歯牙の最大咬みしめ運動、歯軋り様運動を行なわせた。 2.人工的な咬合異常、および精神的ストレスを負荷した場合について、前項と同様の運動を行なわせた。 人工的な咬合異常の付与は、被験者の下顎歯列にスタビリゼーションスプリントを装着し、その咬合面を調整することにより行った。 また、精神的ストレスとしては、単純労働の強制、算術問題への解答要求などによって負荷した。 結の概要: 1.良く調整されたスプリントの装着によって、最大咬みしめ時、及び歯軋り様運動時の筋活動量は、装着前と比べて減少傾向にあったが、咀嚼リズムや歯牙タッピング時のsilent periodの出現率や期間の長さは、特には変化しなかった。 2.咬合異常の付与によって、咀嚼リズムの乱れや、silent periodの出現率の低下や期間の延長傾向が認められた。 3.咀嚼筋筋活動に対する精神的ストレスの影響については、今回の結果においては不明であった。
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