1986 Fiscal Year Annual Research Report
科学博物館のおける体験学習カリキュラムの発展的開発のための基礎研究
Project/Area Number |
61480481
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Research Institution | National Museum of Nature and Science,Tokyo |
Principal Investigator |
手塚 映男 科博, その他, その他 (90000108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
斎藤 靖二 国立科学博物館, 地学研究部, 室長 (00000133)
田中 次郎 国立科学博物館, 植物研究部, 研究官 (30167499)
中池 敏之 国立科学博物館, 植物研究部, 研究官 (20000135)
友国 雅章 国立科学博物館, 動物研究部, 研究官 (90110105)
吉行 瑞子 国立科学博物館, 動物研究部, 主任研究官 (80100824)
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Keywords | 科学教育 / 体験探究学習 |
Research Abstract |
本研究に当たっては、まず学校での理科教育の現状と、来館した児童、生徒のたんけん館における動、植物の展示に関する興味、関心を調べた結果を基に、次の6テーマを設定した。テーマは、(1)身近な森や草原に住むネズミとモグラ、(2)日本の小型コウモリ、(3)昆虫の形と仲間分け、(4)身近な森の木と草、(5)シダ植物、(6)海藻の仲間と一生である。この6テーマにより、動植物の種および個体群レベルで観察できる事柄を中心に扱い、また、たんけん館の展示との関連、教材および学習展開等を考虜したカリキュラムの作成をおこなった。このカリキュラムに基づき、青少年が身近かに感じ、分類群の特徴を比較的容易に見いだすことのできる種を考え、ネズミ,モグラ,コウモリなどの小哺乳類および、昆虫、植物の収集を行った。また、同時に資料の教材化の方法についても研究を行った。その内容としては、骨格標本のプラスチック封入、昆虫を封入したプレパラートの製作、植物標本のラミネート封入の方法などである。これらの製作に当たっては、児童、生徒がルーペ実体顕微鏡等の教具を使用し、観察にも充分耐え得る強度を持たせるための工夫をした。補助教材としては、環境への適応、食性等を理解させるための写真,図解、解説などの開発を行い、各テーマごとにセット化した。これらの教材で学習した児童、生徒は、標本の細部を拡大観察し、種の特徴をとらえたり、生活環境に適応した形になっていることを発見し興味、関心を高めるとともに、大きな驚きや新鮮な感動を受けていることが判明した。また、新しい発見により、自らが自然界への新たな興味、関心を持ち、探求心を高め、疑問を解決しょうとする態度を養ううえでも大変有意義であり、学習効果がきわめて大きいことを確認した。しかし、児童、生徒の興味、関心は多種多様にわたっており、これに対応するためには、発達段階を考慮したより多くの標本のセット化が必要である。
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