1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61490028
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
高田 和夫 九大, 教養部, 助教授 (00128042)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
刀田 和夫 九州大学, 教養部, 助教授 (00008765)
菅 豊彦 九州大学, 教養部, 助教授 (50091385)
福留 久夫 九州大学, 教養部, 教授 (20038483)
横田 耕一 九州大学, 教養部, 教授 (80038455)
志垣 嘉夫 九州大学, 教養部, 教授 (80078831)
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Keywords | 平和意識 / 平和 / 安全保障 / 平和保障 |
Research Abstract |
今年度は2年度にわたる本研究の初年度にあたり、当初予定したように(1)平和意識調査項目の確定と(2)調査の実施を二大柱としてほぼ初期の目的にそうようにそれらを達成しえた。つまり、(1)については数次の研究会において従来の同種の意識調査をあわせて検討した結果、現代における「平和」状況の特色を考慮して、単にいわゆる安全保障に関連した事項のみならず、日常の生活意識(特に学生にとっては就職との関連)に配慮し、さらに綜合安全保障の観点からエネルギー問題までふくむ幅広い質問事項を確定した。調査対象者を学生及び一般市民に二分して、各々別個の質問表を作成し印刷した。(2)については、昭和61年11月より着手したが、調査地点は福岡、沖縄、長崎の三県とし、平和問題において特にユニークな位置をしめると考えられる後二県と福岡県とを各々対比させることにより、九州・沖縄地区の平和意識の特色を把握しようと考えた。三県の一般市民及びそこに所在する全7大学学生に対し、前者については学生アルバイトによる質問票の配布とその郵便による返送、後者については各大学の講義時における被調査者による集団記入法により調査は昭和61年12月まで実施され、回収された質問表数は一般市民1278,学生1149の計2427であり、数量的には何らかの有意味な結論を導き出せるものと考えられる。ただし、この種の調査に必ず付随する問題として、回答拒否者の平和意識をどのように考えるかは今後の課題となるべきものである。以上の(1),(2)と平行して、今回は関連した調査・研究文献の収集にも努め、一定の成果をあげた。 次年度(最終年度)は回収された質問表の解析とその結果のとりまとめが主たる課題となるが、解析にはコンピュータを使用、種々の多面的重層的分析を試み、当該地区住民の平和意識について新たな知見を受るように努めたい。
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