1987 Fiscal Year Annual Research Report
沿磁力線電流の解析に基く地球磁気圏極冠の物理に関する研究
Project/Area Number |
61540305
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
飯島 健 東京大学, 理学部, 助教授 (70011624)
|
Keywords | 沿磁力線電流 / REGION1電流系 / REGION2電流系 / 磁気圏尾部 / RING-CURRENT / 磁気嵐 / ダイポーラリゼィション / サブストーム |
Research Abstract |
1.磁気圏尾部におけるサブストーム時の沿磁力線電流の研究. 人工衛生AMPTE/CCEによる磁場計測データを解析した結果(<apprxeq3.9-9.4Re 1Z1<1.7Re)(a)東西向磁場〓乱(△By)はサブストーム・ダイポーラリゼイションに〜7<40分先行して発生する. △Byの振巾はダイポーラリゼイション開始時に最大に達する場合が最も多い. ダイポーラリゼイション開始前に発達し終り, その開始時に振巾変調を示す場合もある. (b)△Byはダイポーラリゼイションにより誘起されたものではなく, Region1+Region2 Birkeland電流系の発達として考えられる. (c)これらのBirkeland電流系は, 秋冠域に発生する等価電流系の朝方向きの成分が急速に発達する時に, ほぼ同時に発達を開始する. 極光帯の電気伝導度が周囲に比して特別に増加した時に対応すると考えられる. サブストーム発生には地球向きのプラズマ圧力勾配のみならず, 朝側および夕側から真夜に向く圧力勾配が生起されることを示唆している. 2.磁気圏赤道面における大規模電流系の研究. 同じCCEで計測された磁場データを用いて, 長時間にかけて乱れた状態(3<Kp<6)(〓70<Dat<〓20nT)での磁気圏(L=4.0-8.8Re)赤道面付近に発生している電流系を決定してきた. (a)方位角方向電流は西向きに流れ, 真昼-真夜中間の強度の非対称性を示し, 真夜で2-3倍強い. 夜側の西向き電流がL=5.6〜8.8Re MLT=2100-0300で局所的減少を示すのはサブストームダイポーラリゼイションの集積効果であると考えられる. (b)半径方向電流は夕方側で地球向き, 朝側で地球から外向きに流れる. 強度はLが大きい程大きい. (これらは新発見)(c)総括すると, 磁気圏の夕方側には水平電流の【O!+】発散(源)が存在し, 磁気圏の夕方側には水平電流の【O!-】発散(吸い込み)が存在していることが知れる. 上記, 朝は, 〓軌道衛生で観測してきたregion2沿磁力線電流系に対応する.
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] T.IIJIMA: Journal of Geophysical Research. 92. 2408 (1987)
-
[Publications] R.FUJII: Journal of Geophysical Research. 92. 4505 (1987)
-
[Publications] T.IIJIMA: Transactions, American Geophysical Union. 68. 1423 (1987)
-
[Publications] T.IIJIMA: Transactions, American Geophysical Union. 68. 1442 (1987)