1986 Fiscal Year Annual Research Report
スパッタ法によるNa⊆O-Al⊆O⊇系ハイブリッド固体電解質薄膜の作成と評価
Project/Area Number |
61550577
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
延谷 宏治 阪大, 産業科学研究所, 助手 (70156222)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金丸 文一 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (40029848)
小藤 吉郎 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (40029872)
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Keywords | 固体電解質薄膜 / β-アルミナ / 薄膜超イオン伝導体 / 高周波スパッタリング / 超音波吸収 / 弾性表面波 / 伝導イオン-表面波結合 |
Research Abstract |
固体中のイオン移動によって大きな電気伝導を示す物質(固体電解質)としてよく知られたβ-アルミナおよびその類縁化合物【Na_2】O・x【A1_2】【O_3】(5≦x≦11)を薄膜(0.5〜2μm)状態で合成し、そのイオン伝導機構を弾性表面波を用いて動的に解析した。本年度の研究目的は、(1)伝導イオンと表面波の結合様式を明らかにすること、(2)超音波(表面波)吸収実験に基づきイオン伝導機構を明らかにすることである。 【Na_2】O-【A1_2】【O_3】系薄膜は、α-【A1_2】【O_3】単結晶基板上にスパッタ蒸着をしたアモルファス薄膜の熱処理によって合成した。超音波吸収実験は、本年度の科学研究費補助金により購入した設備備品「超高速デイジタルストレージオシロスコープ」を用いて、圧電体を伝搬する弾性表面波の2つの性質(表面漏洩電界と弾性ひずみ)をそれぞれ分離し、それらと伝導イオンのカップリングを独立に解析できるように工夫した。 これらの実験により、(1)膜内を通過する伝導イオンの運動様式の解明には、表面波の利用が有効であること、(2)伝導イオンは表面波と音響的に結合するだけでなく圧電電界と強く結合すること、(3)β-アルミナ中のイオン移動は対をなすNaイオンの協同的なイオンジャンプによって起こることが明らかになった。 来年度は、【Na_2】O-【A1_2】【O_3】系の他の化合物(準安定λ相、アモルファス相)に上記の方法を適用し、それらの伝導機構をβ-アルミナと比較して解析する予定である。
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Research Products
(2 results)