1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61550679
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
木地 実夫 鳥取大, 工学部, 教授 (60026002)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡野 多門 鳥取大学, 工学部, 助手 (20112104)
小西 久俊 鳥取大学, 工学部, 助教授 (40112106)
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Keywords | ポリジアセチレン / LB膜 / 重合性ベシクル |
Research Abstract |
ジアセチレンとして一般式HOOC【(CH_2)_m】-CΞC-CΞC-【(CH_2)_m】COOH(【I】),【CH_3】-【(CH_2)_n】-CΞC-CΞC-【(CH_2)_m】-COOH(【II】)を合成した。さらに、【II】からカルバゾール基を末端にもつジアセチレン誘導体(【III】)を合成した。 1 10,12-ヘプタユサジイン酸(【II】a,n=13,m=8)を水面に展開して、表面圧一面積の関係を調らべ、16℃で崩壊圧は約18dyne/cmであることを見い出した。【II】のカルバゾール誘導体(【III】b,n=7,m=8)を【II】aに種々の割合で混合して、表面圧一面積曲線を求めた。【II】a:【III】b=10:1の混合物の崩壊圧は約20dyne/cmであった。【II】a:【III】b=10:1の混合物を水面に展開したのち、Langmuir-Blodgett法でガラス板およびアルミニウム蒸着したガラス板上に累積した。これらを紫外線照射すると直ちに青色に変色することから薄膜状で共重合がおこっているものと思われる。ATR法で赤外スペクトルの測定を試みたが、十分な強度をもったスペクトルが得られなかった。 2 10,12-ドユサジイン酸(【I】a,m=8)を用いて1本鎖1分子膜ベシクルの調整を試みた。ベシクル形成の可否を調らべるためテトラフェニルポルフィリンスルホン酸ナトリウムをプローブに用いて、【I】aの水溶液を超音波照射し、これをSephadexG-25のカラムで分離したが、プローブが重合性のベシクルに取り込まれた証拠は得られなかった。したがって、ベシクルが形成された証拠は今のところ得られていない。ベシクルを形成するには炭化水素鎖の長さを更に長くする必要があると思われる。 3 水中に懸濁させた炭酸カルシウム粉体には【II】b(n=7,m=8)を吸着させたのち紫外線照射すると粉体表面が紫→赤色に変色した。しかし、この粉体は完全に疎水化されていなかった。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 木地実夫: 高分子加工. 35. 180-184 (1986)
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[Publications] 木地実夫: "触媒講座(触媒学会編)10(工業触媒反応編4)触媒各論" 講談社サイエンティフィク, 325 (1986)