1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61560002
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
皿嶋 正雄 宇都宮大学, 農学部, 教授 (60007945)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松澤 康男 宇都宮大学, 農学部, 助教授 (00008004)
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Keywords | アブラナ科作物の種・属間交雑育種 / 交雑親和性 / 異種細胞質系統の育成 |
Research Abstract |
1.異種細胞質カンラン系統の育成 (1)ブラシカ属aゲノム種細胞質系統 合成ナプス(aacc, 2n=38)に2xおよび4xカンランを戻交雑し, 3xレベル(2n=27±α)カンランを得て, さらに2xaカンランを戻交雑して, a型カンラン系統(2n=18)を育成した. (2)ブラシカ属bゲノム種細胞質系統 合成キャリナータ(bbcc,2n=34)に2xおよび4xカンランを戻交雑し, 3x個体(2n=27)が得られ, さらに2xカンランを戻交雑して, b型カンラン系統を育成した. (3)ダイコン属Гゲノム種細胞質系統 すでに育成されているRaplranobrassica(ダイコン×カンランの複二倍体種)に, 4xカンランを戻交雑し, さらに2xカンランによる戻交雑後代で, Г型カンラン系統(2n=18)を育成した. (4)エルカ属Eゲノム種細胞質系統 子房培養法によってエルカ(Eruca sativa)×カンラン(Brasscca oleraceu)の雑種F1植物が得られた. F1植物の花粉母細胞の調査から, 今後, 2xおよび4xカンランを戻交雑することによって, 組換え型の後代の作出とE型カンランの育成の可能性が示唆された. (5)シロガラシ属数種とカンランの交雑を試み, 花粉発と花粉管仲長が比較的良好であり, また幼胚の形成も認められ, 雑種F1を作出することができると思われた. 2.交雑親和性の検討 上記の各々の交雑で, 交雑親和性(花粉発芽と管伸長, 胚形成, 胚発育)を調査し, 組合せ母体の特異性が認められた. 3.育成系統の評価 育成された多くの系統は, 結球型であり栽培上の問題はないと思われた. また, 1部得られた雄不稔系統は, 数種のカンラン類と親和性が高く, F1種子の利用法が開発できると思われる.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 皿嶋正雄: 宇都宮大学農学部学術報告. 13(1). 1-10 (1986)
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[Publications] 金子幸雄: 育種学雑誌. 37. 439-452 (1987)
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[Publications] 皿嶋正雄: 宇都宮大学農学部学術報告. 13(3). 25-29 (1988)