1986 Fiscal Year Annual Research Report
中晩生カンキツ果実の予措乾燥効果についての統計学的手法による研究
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61560031
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
邨田 卓夫 静大, 農学部, 教授 (80022044)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山脇 和樹 静岡大学, 農学部, 助手 (40191465)
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Keywords | 中晩生カンキツ果実 / 中晩柑 / 予措乾燥技術 / 果実保蔵 |
Research Abstract |
中晩生カンキツ果実の中、ユズ,宮内イヨカン、太田ポンカン、森田ネーブルオレンジ、ハツサク、サンポウカン、ベニアマナツカン、マーコット、セミノールを、昭和61年12月9日から、昭和62年3月9日の間に収穫し、24゜C(低湿区54%RH,高湿区88%)、20゜C(64%,92%)、15゜C(75%,95%)、10゜C(85%,95%)、5゜C(93%,98%)、1゜C(90%,95%)の条件で1週間予措乾燥し、この間の果実の目減り・果皮色:呼吸の変化を調べ、その後、5゜C,88±5%RHの条件下で保蔵し、品質変化を調査中である。現時点で次の事が明らかになった。 1.予措乾燥の条件が果実の目減りに及ぼす影響は、中晩生カンキツの品種によってかなり異なる。 2.予措乾燥条件が異なつても、その後同一条件で保蔵すれば、保蔵中の果実の目減りの度合にあまり差が認められない。 3.果実の生理障害発生率は、予措乾燥の条件によって異なる。 4.予措乾燥の条件は果皮色に影響し、特に紅色系のイヨカン、ネーブルオレンジ、ベニアマナツカンでは温度の影響が顕著で、1゜〜24゜Cの予措乾燥条件の中、15゜Cの予措乾燥条件が果皮色の発現に最も効果的で、1゜C,5゜C及び24゜Cの予措乾燥は、果皮色の発現に効果がみられない。 5.異なった湿度条件(20゜C-64゜,92%)で予措乾操すると、低湿区の果実の呼吸量が、高湿区の果実の呼吸量より少ない。 以上のように、適当な条件下での予措乾燥が、果実の代謝抑制、品質保持に有効であることが明らかになった。なお果実の保蔵研究は継続中で、最終的な実験データーによって、上記の予措乾燥効果について NEC-9801型コンピュータで、統計学的に解析を進める予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 邨田卓夫,山脇和樹: 昭和62年秋季園芸学会研究発表要旨集.
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[Publications] 山脇和樹,邨田卓夫: 昭和62年秋季園芸学会研究発表要旨集.