1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570275
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Research Institution | Kochi Medical School |
Principal Investigator |
大原 啓志 高知医大, 医学部, 助教授 (00033209)
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Keywords | 老年者 / 生活構造 / 健康状態 / SMR / 死亡者調査 / アンケート調査 |
Research Abstract |
本研究は1982年2月に実施した高知県大方町の当時65歳以上の全員を対象とした生活と健康に関する調査の回答者について5年後の状況を把握し、とくに、生活上の要因と健康との関連を明らかにすることを目的とする。このため、対象者について、死亡,医療機関利用等の情報の収集および生存者に対する再調査を、時期を合致させるため、1987年2月を調査時期として実施した。第一年度としての本年度は、資料の収集と一部の解析、再調査のための体制整備が主体となり、アンケート調査が終了しつつある段階である。以下、死亡者調査と生存者のアンケート調査に分けて研究経過の概要を述べる。 1)死亡者調査:追跡対象1,545名について1986年末までの死亡は318名(20.6%)であった。そこで、1982年に実施した調査項目から健康状態と生活実態別にSMRを算出し、早期の死亡に関与する要因を検討した。その結果、有意に死亡に関連する要因として、健康状態が不良であったこと,入院歴のあること,日常生活動作に不自由のあること,のほか、「役割のないこと」,友人に会うことが少ないこと,便通が規則的でないこと等が認められた。今後、他要因を一致させた検討を進め、また、国民健康保健事業の資料により医療受診に関与する要因についても同様の解析を進める。 2)健康と生活に関する追跡調査:生存者のうち、1987年1月現在同町に在住するものについて、前回との比較のための健康と生活に関するアンケート調査を実施した。3月15日現在調査32地区中31地区の回収を終了しており、これらの地区の平均回収率は99%である。今後、回収された情報を前回の調査結果を各個人について連結し、健康状態の変化と生活構造との関連を検討し、福祉医療需要の考察を進める予定である。
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