1986 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト尿由来トロンボポエチンの精製と人体への応用の可能性の検討
Project/Area Number |
61570584
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
河北 誠 熊本大, 医学部, 講師 (20040280)
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Keywords | トロンポポエチン / 活性測定系 / 再生不良性貧血患者尿 |
Research Abstract |
本年度はトロンボポエチン(Tpo)の活性測定系を開発した。従来のin vivo投与によるものからin vitro法に移行すべく実験を行った。C57BLマウスの骨髄細胞(7.5×【10^4】)をOFP処理ウシ胎児血清15%添加IMDM培地0.2mlに加え、マイクロタイタープレート中で6日間培養する。培養終了後Triton×-100で細胞を融解し、培地中のアセチルコリンエステラーゼ(AchE)の総活性を測定する。この培地中に1L-3(WEHI-3培養上清を使用)が存在すると約20%の濃度まで用量反応的にAchE活性が上昇する。TpoはIL-3に比し、より成熟した巨核球系細胞に働くことが知られ、1L-3と共存させると相乗効果を示すことが報告されている。実験的に血小板を減少させたラットの血清中にはTpo活性が高いことが知られているので、WEHI-3培養上清を種々の濃度で加え、Tpoとの相乗効果を検討した。培養上清を2.5%および5%の存在下で、Tpoを加えると、対照として使用した正常ラット血清に比し3〜4倍にAchE活性が上昇した。またこの上昇は加えるTpoの量に比例することも明らかとなった。これらの結果から本測定系はTpo活性測定に有用と考えられ、さらに最終段階の比色定量をコンピュータに連動させ自働化することにも成功し、短時間に、しかも多数の資料を処理することが可能となった。この方法を用いて再生不良性貧血患者尿よりのTpoの精製を試みた。エタノール沈殿(70〜90%画分)標品を逆相系の液体クロマトグラフィーを用い精製後、ゲル漏過系の高速液体クロマトグラフィーで分子量15万以上,6万,18万の3つの活性画分を得た。各々の画分は電気泳動上、未だ数本の蛋白バンドが認められるが、高速液体クロマトグラフィーを駆使することにより分離可能と思われる。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 河北誠: Progress in clinical and Biological Research. 215. 201-208 (1986)
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[Publications] 河北誠: British Journal of Haematology. 62. 715-722 (1986)
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[Publications] 坂口守: Experimental Hematology.
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[Publications] 河北誠: 臨床血液. 27. 1195-1203 (1986)
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[Publications] 古賀震: 臨床血液. 27. 2107-2116 (1986)
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[Publications] 河北誠: 実験医学. 4. 912-914 (1986)
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[Publications] 河北誠: "Annual Review 血液1987"トロンボポエチン"" 中外医学社, 389 (1987)
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[Publications] 河北誠: "生化学実験法講座"Meg-CSFの測定"" 東京化学同人, (1987)