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1986 Fiscal Year Annual Research Report

大腸全摘術後の胆汁酸代謝

Research Project

Project/Area Number 61570640
Research InstitutionTokyo Medical and Dental University

Principal Investigator

八重樫 寛治  医科歯科大, 医学部, 助教授 (00114786)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 大久保 靖  東京医科歯科大学, 医学部附属病院, 医員
三島 好雄  東京医科歯科大学, 医学部第2外科, 教授 (00010158)
Keywords大腸腺腫症 / 大腸全摘術 / 胆汁酸代謝
Research Abstract

大腸全摘例(大腸腺腫症)の術前の糞便中胆汁酸分析では、1次、2次胆汁酸を合わせた総量では5.4mg/g dry weightで、正常人と大差無かった。年齢による変動では、高齢になるにつれて2次胆汁酸分画が増加した。また、癌の有無による変化は見られなかった。
ループイレオストミーの状態では、便中胆汁酸量は3.25mg/g dry weightと減少していたが、分画でみると2次胆汁酸に減少し1次胆汁酸に増加していた。この変化は糞便が終末回腸および大腸を通過しないための変化であると考えられるが、大腸を通過しなくても2次胆汁酸が便中に出現することは新しい知見である。
ループイレオストミーを閉鎖し、糞便が終末回腸を通過するようになると、自然肛門より排泄された便中には再び2次胆汁酸分画が増加し術前の状態に近づく。これは、終末回腸にて胆汁酸の再吸収が再び行われるようになったことと共に、終末回腸において腸内細菌の増殖がおこったことによると考えられる。
胆汁酸の経口負荷テストでは、遊離胆汁酸(UDCA)は小腸全域で同様の吸収が行われるが、抱合型胆汁酸特にタウリン抱合型が終末回腸にて特異的に吸収されることが確かめられた。また、タウリン抱合型胆汁酸を正常人に経口負荷すると、約3時間後、終末回腸に達したと思われる時間に血中に反応が現れ、このテストが終末回腸の機能を特異的にみる有効な方法となる可能性が示唆されたが、微量な測定のため血中の反応が一定でなく、正常人でも反応がみられないこともあり今後の課題となる。
またイレオストミーの患者に経口負荷した場合にも血中の反応はみられないが、イレオストミーを閉鎖した後も血中の反応がみられないことが多くあり、これも今後の課題となる。

  • Research Products

    (3 results)

All Other

All Publications (3 results)

  • [Publications] 八重樫寛治: 厚生省特定疾患消化吸収障害調査研究班 昭和60年度業績集. 230-233 (1986)

  • [Publications] 三島好雄: リンパ学. 8(1). 17-21 (1986)

  • [Publications] 三島好雄: "外科Q&A「虚血性大腸炎の診断と治療」" 金原出版, 122-123 (1986)

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Published: 1988-11-10   Modified: 2016-04-21  

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