1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61570679
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
半谷 静雄 北里大, 医学部, 講師 (80075522)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石原 昭 北里大学, 医学部, 教授 (20050338)
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Keywords | 人工弁の機能評価 / 加速期血流の乱流遷移 / 乱流強度 / カテ先電磁流速・圧力計 |
Research Abstract |
各種人工弁の機能評価を目的として、現在迄に15例の大動脈弁置換症例を対象にmillar社製のmultisensor cotheter(VPCシリーズ)を用いて上行大動脈内の加速期乱流強度の測定を行った。 1.方法:下の(1)式から得られるΔλの値から加速期乱流強度の評価を行った。 Δλ=ΔP/【2/1】ρ【U^2】………(1) ここで、ΤPは大動脈駆出血流の加速期における乱流遷移による大動脈圧の低下分、ρは血液密度、Uは上行大動脈ピーク駆出流速で、Δλは無次元数として示される。 2.研究対象:下に示すサイズの異る3種類の人工弁により大動脈弁置換を行った15例を研究対象とした。()は症例数を示す。 (1)Bj【o!¨】rk-Shiley弁:23mm(4例),25mm(1例),27mm(2例),29mm(2例). (2)SJM弁:21mm(4例),23mm(1例). (3)生体弁:Carpentier-Edwards弁23mm(1例). 3.測定結果:各種人工弁のサイズ別Δλの値を下に列記した。 (1)Bj【o!¨】rk弁23mm:1.9±0.49,同25mm:0.6,同27mm:0.4±0.4,同29mm:0,(2)SJM弁21mm:0.7±0.38,同23mm:1.2,(3)生体弁23mm:4.4. 4.現在迄の結論:同じ口径を有する3種類の人工弁では生体弁,Bj【o!¨】rk弁SJM弁の順にΔλは高値を示した。また21mmSJM弁のΔλの値は23mmのBj【o!¨】rk弁のそれよりも小さかった。Bj【o!¨】rk弁では口径が大きくなるに従いΔλは低値を示し、29mmBj【o!¨】rk弁のΔλはともに0で、少くとも同サイズのBj【o!¨】rk弁では加速期に血流が乱流に遷移することはないことが証明された。
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