1986 Fiscal Year Annual Research Report
教育病院の臨床教育における検査計画法の標準化に関する研究
Project/Area Number |
61571105
|
Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
尾崎 恭輔 東海大, 医学部, 教授 (90119660)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 豊和 東海大学, 医学部, 非常勤講師
岡本 裕一 東海大学, 医学部, 助手 (60185486)
渡邉 一平 東海大学, 医学部, 助手 (50147162)
|
Keywords | 重複検査 / 患者別カレンダー方式外来入院会計診療リスト / 検査の頻度 / 臨床検査計画法の標準化 / 医療資源 |
Research Abstract |
著者らはペンシルバニア大学病院の不必要な検査件数に関する調査および対策の研究発表に準拠して、科研費により東海大学病院における重複検査について検討したので報告した。調査方法は対象者の患者別カレンダー方式外来入院会計診療リストより、原法に従い、外来、入院期間中の連続7日間に同一検査を3回以上行ったことのある患者を抽出し、その患者の外来、入院カルテを取り出し、その検査の頻度について当教室の医師4名と随時主治医を招いて検討し、妥当、不必要の疑いおよび不明に分類した。今回の調査で外来では糖尿病の検査以外には上記重複検査はみられなかったので除外した。対象は1985年6月1日より6月30日までに退院した1030名の内、在院日数が7日以上60日以内の719名の中からICD分類の新生物、内分泌,循環器系,呼吸器系,消化器系の327名につき調査を行った。327名のうち上記重複検査の行われたのは176症例で死亡退院は20名であり、重複検査件数は404件であった。この404件のうち不必要の疑いのあるものは78件で約19.3%であった。不明の件数はカルテが発見できなかったものであった。 本研究は医学的に必要かつ妥当な検査の頻度を研究するものである。その目的は、各種臨床検査法の特性を生かし適切で合理的な臨床検査計画法の標準化を行い教育に使用することであり加えて医療資源の効率的な活用をはかるものである。 本研究は初年度で妥当、不必要の疑いの判定に充分には各診療科医師の意見を聞いていないので来年はこの点に留意して現時点における判断の標準を定めるよう努力したい。
|