1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61840020
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
坪田 博行 広島大, 総合科学部, 教授 (70013555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅沢 道春 日油技研工業株式会社, 設計グループ長
竹沢 信 環境計測システム株式会社, 企画室長
室住 正世 室蘭工業大学, 教授 (50002811)
中井 俊介 東京大学, 海洋研究所, 講師 (90114579)
酒井 均 東京大学, 海洋研究所, 教授 (00033126)
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Keywords | 海底熱水系探査装置 / CTD / 海底水温異常 / 全テフロン製採水器 / 多筒採水システム |
Research Abstract |
本装置の開発はハードとソフトの両面からなされた。ハードに関しては、61年5月に交付内定後直ちに班会合を持ち、システムの基本設計と備品発注の資料をととのえ、交付前使用手続き完了後直ちに発注できるように準備した。透明プラスチックで採水器模型を作り、蒸留水と海水の入れ替りテストを行い、採水器の形状を決定し、設計・発注した。製品の溶出テストを行った後、11月10-13日広島大学豊潮丸で採水器のテストを行った。直ちにバラックセットを組み、システムとしてのテストを11月21-28日海洋研究所淡青丸で水深4000mまで行った。試作採水器の水の交換は十分ではなかった。そのため、採水器の容量5lを3lに減らし、かつ、ポンプで吸引する時の抵抗を減らすために、試作採水器では3ケ所径の小さい部分があったのを全て無くすようにした。また、テコによるバルブ開閉機構は実際の作動部分が複雑すぎて、実用的でないことがわかった。班内での検討と、メーカー側の示唆とにより、回転円板方式に変えることとし、再度模型実験をした。その結果、作動原理の簡単な方式で得た。これらのことから、全テフロン製3l型採水器6台を作成し、バルブ開閉機構は円板方式とし、かつ採水器は1ケづつ独立にワンタッチでフレームに着脱できるシステムを完成した。このシステムにはCTD,採水器,ピンガー,トランスポンダーを装着し、かつ即時応答型に改造した水中配列器を使用するようになっている。一方、ソフトに関しては、CTDによる水温・塩分の探査データを船上でオンラインで解析して、真の水温異常を見付けるコンピュータソフトの開発と、熱水研究の現状の調査とを行った。これらのハード・ソフトを含めた全システムのテストを62年5〜6月の白鳳丸航海で行い、実際の熱水探査と繰返し使用の問題点抽出とを行う予定である。
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