1986 Fiscal Year Annual Research Report
イオンビーム誘起化学効果とマスクレス薄膜形成技術の開発
Project/Area Number |
61850005
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
難波 進 阪大, 基礎工学部, 教授 (70029370)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
弓場 愛彦 大阪大学, 基礎工学部, 教務職員 (30144447)
高井 幹夫 大阪大学, 基礎工学部, 助手 (90142306)
蒲生 健次 大阪大学, 基礎工学部, 助教授 (70029445)
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Keywords | イオンビーム誘起化学効果 / マスクレス薄膜形成 / 集束イオンビーム / X線リソグラフィマスク |
Research Abstract |
高速イオンビームにより誘起される化学効果を利用し、集束イオンビームを用いて電子デバイス製作に必要な薄膜パターンを直接マスクレスで形成する方法を開発するため本年度は以下の研究を行った。 1.マスクレスデポジション装置の試作とイオンビーム誘起化学効果のその場観測 高真空試料照射室およびガス導入系を持った集束イオンビーム装置に、瞬間マルチ測光装置、ラマン測定装置を組合せ、高真空中でイオン照射によるガスの解離吸着脱離発光などの化学効果と生成薄膜の分子結合状態のその場測定の出来るマスクレスデポジション装置を試作した。さらに、これにより、W【F_6】やペンダエトキジタンタルガスを用いてマスクレスデポジション特性を調べた。また、イオン種、イオンエネルギーおよび照射温度等種々のイオン照射パラメータの影響も明らかにした。さらに比較のため、レーザー誘起化学効果による成膜および加工の実験も行いイオン誘起化学効果と比較検討した。 2.膜特性の評価 イオンビーム誘起化学効果により形成された膜の導電率とX線吸収率を測定し電極配線やリソグラフィマスクとしての膜評価を行い、生成膜がX線リソグラフィマスクとして使用できることを確認した。 3.マスクレスデポジションによる超微細パターンの形成 イオンビームを用いたマスクレスデポジションにより超微細パターンをもつX線マスクを試作し、これを用いてX線露光し超微細転写パターンを得ることができた。 来年度は、本年度の成果を踏まえて、成膜条件の最適化をはかり、本装置の実用性を実証する。
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[Publications] 蒲生健次: Microelectronic Engineering. 5. 163-170 (1986)
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[Publications] 高井幹夫: Laser Processing and Diagnostics (【II】)(J.de Physique). 【XI】. 169-172 (1986)
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[Publications] 高井幹夫: Laser Processing and Diagnostics (【II】)(J.de Physique). 【XI】. 169-172 (1986)
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[Publications] 徳田潤: J.Opt.Soc.Am.B. 4. 267-271 (1987)