豪雪地帯を対象とした地下帯水層蓄熱法による冷・暖房及び融雪システム

1986 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 61850036
• Research Institution: Yamagata University
• Principal Investigator: 梅宮 弘道 山形大, 工学部, 教授 (40007183)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 中野 政身 山形大学, 工学部, 助手 (40147947) ; 田中 良雄 古河電工K.K, 開発本部, 副部長 ; 桂木 公平 日本地下水開発K.K, 取締役 ; 池田 宏 東芝プラント建設K.K, 技術開発部, 部長 ; 安部 重喜 山形大学, 工学部, 教授 (00006983)
• Keywords: 地下帯水層蓄熱 / 冷・暖房 / 融雪 / 土壌蓄熱効果 / 作用温度

Research Abstract

本研究では、地下帯水層を用い、夏期の自然エネルギーを冬期の暖房・融雪に、また冬期の雪の持つエネルギーを夏の冷房に活用するという自然エネルギーの季節的蓄熱利用システムの開発を最終目標にしている。
本年度は、微温水暖房に有効な床暖房に着目し、1)安価な床暖房工法の開発2)蓄熱地下水連続通水法による冷暖房効果の把握、及び、3)快適性を評価することを目的として床暖房施設を本学機械工場に試作し、冷・暖房実験を行い、簡単な定常熱通過モデルによる理論解析を行なった。その内容を以下に要約する。
1)安価なビニールホースの伝熱管とワイヤーチップ・コンクリート複合材の使用により、人件費を含む施工費を7,800円/【m^2】と一般普及型の40%まで低減することができた。
2)連続通水法により床下土壌蓄熱効果と相まって、十分な冷・暖房効果が得られた。実用範囲内で定常熱通過モデルの使用が妥当であることを示すとともに10%の誤差を含みつつ室温を容易に算出する半実験式を提示した。本システムの快適性を、機械工場における活動量及び着衣量から、MV理論による快適作用温度と作用温度の実測値とを比較検討した結果、蓄熱地下水直接通水による暖房を行なっている機械工場は、快適熱環境にあることを確認した。

Research Products

• [Publications] 梅宮弘道,ほか: 太陽エネルギー.
• [Publications] 梅宮弘道,ほか: 日本機械学会論文集.