1986 Fiscal Year Annual Research Report
計算水槽用流体運動シミュレーション・プログラム・コードの開発
Project/Area Number |
61850080
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
梶谷 尚 東大, 工学部, 教授 (80010693)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中武 一明 九州大学, 工学部, 教授 (70037761)
茂里 一紘 広島大学, 工学部, 助教授 (90011171)
姫野 洋司 大阪府立大学, 工学部, 教授 (50081394)
小山 健夫 東京大学, 工学部, 教授 (10010696)
宮田 秀明 東京大学, 工学部, 助教授 (70111474)
|
Keywords | 差分法 / ナビエ・ストークス式 / 乱流 / 自由表面 / 渦 |
Research Abstract |
水波計算用プログラム・コードTUMMAC【IV】υm1の部分改正を行った。物体表面条件と自由表面条件の厳密さと安定さを強化し、船体全長まわりの計算を容易に行えるように改良した。典型的な商船模型に適用し、入手可能な実験結果と比較し吟味を始めたところである。 かねてから粘性流の差分シミュレーション法を開発中で 円柱まわりの流れなどの単純な問題で評価を行っていたが、本年度初めて自由表面を含む任意形状物体まわりの流れの解法に発展させた。WISDAM-【II】と名付けたプログラム・コードである。座標系として、物体表面と自由表面に適合する境界適合座標系を用い、物体表面近く、物体前後端まわり、自由表面近くで格子間隔が小さくなるような制御を行っている。差分法としては、最も単純な中心差分法を用い、乱流モデルにはSGSモデルを用いている。回転形のNS式を用い、移動する座標系から出てくる項も加わるので、多少複雑な基本式が得られるが、自由表面を含む任意形状物体まわり乱流場のシミュレーション法としての構築が行なわれた。 10000のレイノルズ数でテスト・シミュレーションが行なわれ、長い進行浮体まわりの3次元剥離渦の興味深い挙動が明らかにされた。安定性、乱流モデルの働かせ方、格子生成などに、まだ解決しなくてはならない課題を内包しているが、大変将来性のある数値解析法と思われる。
|