1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61850082
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内藤 林 阪大, 工学部, 講師 (20093437)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 健 大阪大学, 工学部造船学科, 助手 (90183433)
細田 龍介 大阪府立大学, 工学部船舶工学科, 助教授 (30081392)
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Keywords | 航海能力 / 最適航怯 / 知能化船 / 船体運動 / 危険度 / 耐航性能 |
Research Abstract |
船舶が大洋を航行する場合に種々の事態に遭遇した時、船舶としての機能を喪失しないように航行するためには高度に知能化された船舶にする必要がある。従来この知能化された部分は船長を始めとして人間がその役割を果していたが、無人化航を考えた場合にこの代役をどのようにシステム化するかが重要な課題となる。さてこの「知能」を分析すると認識プロセス,判断プロセス,決定プロセスの三つに大きく分類することができる。このような過程を無人化して実行するためには船舶の諸性能が数量化されていなければならない。本研究は大洋航行中の船舶の運航能力を数量化し、それを評価する方法を確立することにその主目的がある。本年度は3ヵ年計画の初年度として次のような研究を行い成果を上げることができた。 (1)大洋航行中の船舶の「航海能力」という概念を明確にすることができ、特に台風等の船舶にとって危険な状態になり得る数量的な尺度を明確にすることができた。 (2)それをもとにして、その評価システムの構成を従来からの研究成果を使い再構成することができた。 (3)船体運動,抵抗増加,船速低下及びそれらの計算の基礎になる流体力の計算,船体主要目の入力,計算結果の出力形式など既開発プログラムの統合化を行い、一貫した計算が可能になった。 (4)これらの計算をパーソナルコンピューターで実行できるように簡易化を行った。 (5)航海能力ということとともに最適に航行するという考え方の試論も行い確率分布をもったデータを使用した最適航法について一つの手懸りを得た。
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