1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61850091
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
藤井 学 神戸大, 工学部, 助教授 (30031074)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 直能 国士館大学, 工学部, 助教授 (20138168)
平沢 征夫 中部大学, 工学部, 教授 (50065281)
宮本 文穂 神戸大学, 工学部, 助手 (10093535)
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Keywords | RC柱 / 2軸曲げ / じん性 / 拘束鉄筋 / 終局耐力 |
Research Abstract |
本年度は主としてRC柱の2軸曲げ耐力と靭性に及ぼす拘束鉄筋の効果を実験的に調べる目的で次の2シリーズの実験を実施した。 【I】シリーズは、比較的小型供試体(20×20×80cm)を多数(30体)用いて各種要因の影響を検討した。検討項目は(1)主鉄筋量D10(8本,12本)(2)拘束筋ピッチ(4.5cm,9.0cm),(3)拘束鉄筋の形状(中間拘束筋の有無),(4)偏心距離(1.67cm,3.33cm,5.00cm)である。使用鉄筋強度fsy=3500kg/【cm^2】,コンクリート強度f´c=600kg/【cm^2】とした。 【II】シリーズでは、大型供試体(30×30×100cm)を用いて、耐力を定量化するとともに、2軸曲げ破壊機構を検討するための実験を実施した。要因には(1)帯鉄筋(拘束鉄筋)の強度を2種、fsy=3500kg/【cm^2】および13000kg/【cm^2】,(2)ピッチを5cmと10cmの2種,(3)載荷方向を0゜,22.5゜,45゜方向の3種類とした。使用した軸方向鉄筋はD16mm8本(fsy=3500kg/【cm^2】),コンクリート強度はf´c=300kg/【cm^2】とした。 本年度の実験結果より導びかれた結論を述べる。【I】シリーズの結果より、(1)耐力に及ぼす主鉄筋量の影響はそれほど大きくなく、むしろ拘束鉄筋の量が与える影響の方が大きい。(2)断面の曲率靭性率は偏心距離が小さい方が大きくなる。(3)横方向補強比=拘束鉄筋比/軸方向鉄筋比を定義すれば、この比が0.6〜1.0以上なければ、軸方向鉄筋の耐力及び靭性を十分に発揮できないことが明らかとなった。【II】シリーズの結果より(1)45゜方向(2軸曲げ)耐力は0゜方向(1軸曲げ)耐力より約10%耐力が減少すること(2)拘束鉄筋を有するRC柱の耐力算定式のうち(1)修正Kent&Park式,(2)土木学会式,(3)Kent&Park式,(4)Uzumeri式の適合性を検討すると、耐力はこの順で大きな算定値を与えるが実験値に最も適合するのは修正Kent&Park式であることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 平澤征夫: 土木学会 コンクリートライブラリー. 第61号. 152-163 (1986)
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[Publications] 平澤征夫,古沢誠司,伊藤光明: 土木学会 第41回年次学術講演会講演概要集第5部. 147-148 (1986)
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[Publications] 平澤征夫,古沢誠司,伊藤光明: 昭和61年度土木学会 中部支部研究発表会講演概要集. (1987)
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[Publications] 平澤征夫,古沢誠司,伊藤光明: 昭和61年度土木学会 中部支部研究発表会講演概要集. (1987)