1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61850164
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
外山 茂樹 名大, 工学部, 教授 (50115606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 英利 名古屋大学, 工学部, 助手 (10144130)
中村 正秋 名古屋大学, 工学部, 助教授 (30023279)
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Keywords | 蒸発 / 太陽熱利用 / 多重効用 / 蓄熱 / 海水淡水化 / ウィック / 動特性 / 液膜 |
Research Abstract |
太陽熱利用蒸発装置の本体は自作した。温度測定は熱電対により検出し、グラフテック(株)MH9030-01型ハイブリッド・レコーダーで記録紙上に記録すると同時に、GP-IBインターフェースを介してNEC-PC9801VM2型パーソナル・コンピューターにデータを送り、種々の演算処理を行った。これらの機器類は、すでに購入済みで順調に稼動している。 現在までに行った実験は、熱流束を430W/【m^2】で一定とし、傾斜角度を10゜及び36゜の2条件で、水の供給量を1.03〜2.88kg/h・mの範囲で変化させた。蒸発および凝縮両面の温度分布を水の流れ方向に沿って測定したところ、蒸発面の温度は水供給側より急激に上昇したが、一部では凝縮面の温度よりも低い逆転現象が新たに観察された。この傾向は傾斜面が10゜の方が顕著であり、蒸発装置内で熱ガス上昇による対流の存在が示唆された。また水供給量が小さいときは、出口側での温度低下がみられたが、これは対流によって出口側から冷たいガスが運ばれたためと思われる。このため蒸発,対流,輻射など各伝熱機構ごとの熱流束を推算したところ、実験結果をよく説明できた。 これらの成果を基礎として動特性プログラムを作成して、この装置の日照に対する追随性を調べるとともに、受熱板をコンクリートとして、その蓄熱効果を検討した。 さらに、屋外でのフィールドテストプラントの設計に着手した。
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