1986 Fiscal Year Annual Research Report
限定された抗原決定基に対する特異抗体の作成法とその応用
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61870026
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
浜岡 利之 阪大, 医学部, 教授 (60028529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野 史郎 大阪大学, 医学部, 助手 (80127208)
立石 カヨ子 福岡大学, 医学部, 助手 (60179728)
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Keywords | 特異抗体作製法 / 免疫寛容 / D-グルタミン酸D-リジン重合体(D-GL) / コレシストキニン(CCK) / 神経ペプチド / 糖鎖構造 / HLA-DR |
Research Abstract |
1.D-グルタミン酸とD-リジンの重合体(D-GL)による免疫寛容を利用した免疫法により作製した抗-コレシストキニン(CCK)-8特異抗体を用いて生体内でのCCKの病態生理学的意義を更に解析した。まず、大脳や十二指腸の抽出物をゲル濾過法にて分画し、膵単個細胞の酵素外分泌作用を指標としたCCKの生物活性画分と抗-CCK-8特異抗体反応性画分との異同を調べた。その結果大変興味ある事に我々の作製した抗体の反応性はCCKの生物学的活性と極めて良く相関し、本抗体により検出されるCCKは、CCK前駆物質やCCK分解産物ではなく生物活性を示すCCKのみから成る事が明らかになった。(京都大学医学部足立博士らとの共同研究)。更にCCKの脳内分布についてはKarolinska Institute(Sweden)のDr.T.H【o!¨】rfeltと、エック犬を用いた肝性脳症に於ける脳内CCKの動態については岩手医科大学の佐藤教授らと又アミノ酸負荷時の十二指腸でのCCK産生については名古屋大学医学部の早川博士らと、それぞれ協同研究を進めている。2.D-GLによる免疫寛容を利用した免疫法により種々の神経ペプチドに対する特異抗体の作製を進めている。現在、Substance P関連の神経ペプチドであるKassinin及びNeurokinin-αを用いて、Kassinin非交差性Neurokinin-α特異抗体の作製に着手しており、現在迄に得られている予試験の結果により、本法によってNeurokinin-α特異抗体が得られる可能性が示されている。3.D-GLによる免疫寛容を利用した免疫法によるchoriocarcinoma及び正常トロフォブラスト由来のhCGの糖鎖構造特異的抗体の作製に向けて免疫抗原(糖ペプチドと担体蛋白質の結合物)の作製並びに免疫寛容原(糖鎖を含まない合成ペプチドとD-GLの結合物)の合成を進めている。4.D-GLによる免疫寛容を利用した免疫法による抗-HLA-DRハプロタイプ特異的抗体の作製に向けて必要となる一連のペプチドの合成も進めている。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] Toshiyuki Hamaoka: Annual Review of Immunology. 4. 167-204 (1986)
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[Publications] Itsuro Nakano: Regulatory Peptides. 14. 229-236 (1986)
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[Publications] Akihiro Funakoshi: The American Journal of Gastroenterology. 81. 1174-1179 (1986)
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[Publications] Shiro Ono: The Journal of Immunology. 137. 187-196 (1986)
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[Publications] Shiro Ono: The Journal of Immunology. 137. 1149-1156 (1986)
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[Publications] Yoshiya Katoh: The Journal of Immunology. 137. 2871-2877 (1986)
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[Publications] Toshiyuki Hamaoka: "Cellular,Molecular and Genetic Approaches to Immunoliagnosis and Immunotherapy" University of Tokyo Press, (1987)
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[Publications] Toshiyuki Hamaoka: "New Horizons in Animal Models for Autoimmune Desease" Academic Press, (1987)