Research Abstract |
1, 研究会の実施による成果ー問題意識の共有と視点の確立ー 本年度は2度にわたる研究会で, 本研究のテーマをどう理解し, 各論的に, どのような視点を設定するかを討議し, 次のような共通認識を得た. (1), 本研究のテーマを「社会変動」の枠組みでとらえ, 沖縄の本土復帰後を主たる対象期間とすること. (2), 沖縄の本土復帰後, 本土との地域格差是正をうたい文句に, 海洋博や国体等のプロジェクトが実施されてきた. このことが, 県内各地の市町村の財政にさまざまな影響を与え, 地域社会に変動をもたらしたこと. (3), 地方財政の問題は, さらに基地の存在を無視できないこと. それ故にこの点も考慮すること. (4), こうした地域社会の経済的基礎の枠組のもとで, そこ, おける様々な社会組織の特質と変動を明らかにすること. 2, 以上のような共通認識のもとで, 各研究分担者はテーマを立てて, 資料収集を進めてきた. 各研究分担者の各論は次に掲げる通りである. (1), 地域開発と地方財政,(2), 振興開発計画と農村社会の変動, (3), 振興開発計画と都市社会の変動 (4), 振興開発計画と住民運動 (5)農村社会の村落組織と家族, (6)祖先, 拝と親族構造 (7)家族の役割構造 (8), 久米人の生活と文化 (9), 華僑の社会組織と経済活動 これらのテーマで, 本年度から次年度にかけて資料収集を行いつつあるところである.
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