1988 Fiscal Year Annual Research Report
新規採用教員のリクルート・勤務実態及び力量形成に関する諸条件の実証的研究-青年の人生選択の観点から教師教育制度の総合的評価と改革を目視して-
Project/Area Number |
62301037
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
鈴木 慎一 早稲田大学, 教授 (00063545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 西郷 龍谷大学, 文学部, 助教授 (60081006)
古寺 雅男 立命館大学, 文学部, 教授 (30066592)
宇野 豪 広島修道大学, 人文学部, 教授 (90079286)
三浦 典郎 東北学院大学, 教養部, 教授 (60048733)
右島 洋介 関西大学, 文学部, 教授 (40067418)
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Keywords | 教師教育 / 教員養成 / 教員採用 / 教職選択 / 初任者研修 / 専門職業教育 |
Research Abstract |
1.青年期教育としての教師教育(青年による評価) (1)教職課程を履修する青年にとって「教職」はやり甲斐のある職業として評価されている。然し、必ず就く職種であるとは限らない。 (2)現行の大学における教師養成という原則は、広く「教職」を青年層に開放する点で高く評価される。しかし、教師教育の内容・方法については改善すべき点が多いと批判されている。 (3)採用・任用における公平が必ずしも保たれていないと受取られている。内定通知が卒業間近になる点について改善要求の声が高い。 2.「教職」の社会的評価と教職の自律性 (1)「教職」に関する大衆の社会的評価は一律ではない。社会的地位役割、理念型に就て多様な考え方がある。「教師」については、重要な役割を担う点に就て例外なく同意されるが、個々の教師の評価は高低両端に間様々である。 (2)力量形成に就て教師は集団内部における自発的研修を第1義的に重要視するが、父母大衆の側は研究制度の整備が必要であると考えている。 (3)政治課題と「教職」の係りに就て、教師、父母両集団に夫々密接な関係があるとする意見と関係がないとする意見が対立している。 3.新任教員の間に、法曹医学界と対比される専門職・専門性に関し、必ずしも深い関心が共有されているとはいい難い。大学学部教育の専門体系が職種と厳密に対応しない現状と、職種の分化や派生の多様性と迅速さを反映しているように思われる。 4.教師教育とリクルート方式の改革に関する提案 第一次より第三次調査に渉る種々のデータの解析と総合は、未だ完了していない部分がある。次年度総括討論を通じて改革案をまとめる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 鈴木慎一、加藤西郷: Studia de Doctorum Institutione. 3. (1990)
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[Publications] 鈴木慎一 他: "新任教員の力量形成:リクルートと勤務実態の側面から" 全国私立大学教職課程研究連絡協議会, 1-210 (1989)
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[Publications] 鈴木慎一、吉本二郎 他: "「教職経験と職能成長」、『教職課程講座・第三巻』" ぎょうせい, (1989)