Research Abstract |
研究目的に従いスケジュールをこなしていったが, 実際に補助金を使用しはじめた時期が八月末になったため, 進度は遅れ気味で, 一部の調査活動が遅れている. 本年度の研究実績として, (1), 国内における既往の関連資料を収集し, この分野の研究の進み具合を整理した. 研究成果の一部は, 山崎により, 『家政学』の大系の中に論文報告した. (2), 従来住教育に使用されている教育手法の整理とその検討.学校教育については, 市販の教材で, 入手可能なものを収集(購入)した. 特にスライド, 掛図を中心に現状を検討した. この成果は, 菊沢が担当している. 社会教育については, 児童が, 家庭教育においてどのような住教育を受けているか, 住教育手法に視点を置いたアンケート調査を進めている. また, 町田が, 昭和63年3月末から中国に出かける機会を利用し, 中国の家庭でも, 同種のアンケート調査をすべく, 準備をすすめた. 現在中国語によるアンケート調査票が用意されている. (3), 具体的な教材開発として, 「空間を教室へ持ちこむための手法について」というテーマで, 関川が研究を進めた. 主としてOHPを使用した手法, スライドを使用した手法を中心に検討をすすめている. 開発教材のアウトラインは, 高校の家庭一般教科書, 及び, 指導書中に示したが, 今年度は, 大学の住居学受講学生を対象にその教材で授業を行い, 関連資料を収集した. (4), アメリカ, バトリック社出版の関連教材を読み, 下訳をすすめた. アメリカの住教育(学校教育を中心とする)は, カリキュラムの相違などがあり, そのままの手法で日本に持ち込むことが難しいところもあったが, ダイナミックに, 社会生活に直結させている教育手法が特色である, 参考になった.
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